竜喰谷遡下降記録 10月8日
※この記録は一橋大学ワンダーフォーゲル部(以下HWV)の部員が記録・作成したものです。主たる対象はHWVの後輩であり、レベルに関する表記などはHWV基準で書かれています。 また、記録対象が「自然」であるため、ここに書かれている記録通りの状態が永続することを保証するものではありません。
CL安井(2) SL清水(3) メンバー 真船(3) 小幡(3) 竜喰谷といえば不吉な事が起きるというジンクスがあるのですが、ごたぶんにもれず、今回もはちゃめちゃでした。この山行はプレ秋合宿としての性格を持ちつつ、プレ車山行の側面ももっていたのです。ところがどっこい、正直こっちの側面の勉強の方が主体になってしまいました。まずは僕が余裕でお縄の信号無視。きずいてはいたんですよ。でもまさか自分がつかまるなんて思わないですよ。警報鳴らしたパトカーに追いかけられる犯罪者の気分を味わいました。まあ僕を捕まえたのが刑事だったので叱責だけですみましたが。やっぱり僕を捕まえるだけあって、お偉いさんだったわけです。 つぎに小幡さんが踏み切り前の一時停止無視でお縄。この間は2時間もなかったんで、もはや笑うしかない感じ。そうこうしているうちに、遡行図にある駐車スペースに着くには着いたが、ポールがない。車中泊?いやそれしかないよ。むしろこれも後世にいかせるさ、というポジティブ解釈。一人はトランク、いすを倒しきり、頭のところをとると一枚ベッドの出来上がり。これを読んでいる後世の人は先人の知恵に敬服するがいいさ。 5時半起床。あまりの寒さに車内待機 あと30分の繰り返しで七時半過ぎ行動開始 渡渉地点はシャクナゲ橋から五分くらい降りた駐車スペースなのかなんなのかわからない空き地っぽいとこからわかりやすいふみあとがあるのでそこから。一之瀬川にすぐ降りれるところが散見されるけど、降りても出会いまでいくのが苦しいよ、たぶん。比較的増水ぎみではあったが、ゆっくり上流を向きつつ、すりあしで突破 滝については増水ぎみだったので遡行図通りにとにかく巻いた。寒さもあって、直登する気にはなれなかったですね。巻き道はわかりやすい。ただ曲がり滝とその前の8メートルの滝を巻く道は注意が必要。かなり高度をあげ、稜線に乗っているんじゃないかと思うぐらいの道が一番きれいに降りれるし、安全。途中、8メートルだけを巻く道と分岐していて、そっちに赤テープがみえたりするのでだまされないように。 10:10 下降開始 実は、曲がり滝で登攀訓練をしたいと言っていた僕でしたが、割と巻き道だけの登攀のくせに個人的に満足していてカット。というか安全面的に増水時にあそこはトップロープでも不可能ですね。支点もあまりずばっとはなかったです。 下降に関しては、曲がり滝を含める大高まきの道は帰りの方が怖いということを言っておきます。パワーロープはちょくちょく出すべきでしょう。ほかにも難しくはないが岩の質、土の質がすべりやすいとこ多かったんで注意してください 11:15~12:15 登攀訓練 最後にリードの登攀訓練を行った下駄小屋の滝に関して述べます。ぶっちゃけ簡単です。リードの支点作りを余裕もってできるぐらいスタンスがとれます。ちなみに僕はナッツで二つ、草を束ねて一つランナーを採りました。支点は左壁を登りきらないところにちょうどいい木とスタンスをとれるスペースがあるのでそこから。その支点から左に藪を少し漕ぐと巻き道にトラバースできるのでそこから登ればよいでしょう。どっちにしろ巻き道にでるなら、最初から巻けよと思う感じですが、ちょっとしたスパイスにやってみればよいよ。トップがフリーでも、巻き道からトラバースするにせよ、とりあえず支点のところまで行って確保すれば、間違いはないやろうし。 13:30下山 総評としては一年生も余裕で連れて行ける簡単な沢であると思います。ただ巻き道に関して上級生であるがゆえに見落としがちな、初心者にとってはいやらしいんじゃないかなっていうのがあるんでそこは要注意 |