2010 六プレ 釜


6プレ 笛吹川 東沢 釜の沢西俣 右沢遡行 記録

 

文責:寿栄松顕人

 

山域:奥秩父

 

日時:8/15~8/16

 

メンバー:

CL寿栄松、SL森田(ともにW3)、西垣(W4)、上村、湯田(ともにW2)、横岩(W1

 

日程・コースタイム(表記は遡行図『東京周辺の沢』に準拠)

1日目:国立~(電車)~塩山駅~(ジャンボタクシー)~西沢渓谷入口BS0:40~入渓点~1:50~山ノ神~1:30~西のナメ沢~1:10~釜ノ沢出合い~1:307m曲がり滝~1:00~▲両門ノ滝下 【7:40

2日目:▲~3:00~多段7mナメ滝~2:30~多段10m曲がり滝上~1:40~ミズシ~4:30~西沢渓谷 【11:40

 

エアリア:「雲取、両神」

 

25000万分の1地形図:「金峰山」「雁坂峠」

 

記録:

1日目(東京周辺の沢の「東俣」の遡行図参照)

始発で塩山→ジャンタクで西沢渓谷入口へ。一人1300円程度。ジャンタクは甲州タクシーに1台あるのみ。塩山駅前の交番には人はいない。西沢渓谷にも計画書提出BOXあり。携帯も西沢渓谷入口バス停で通じる(au,docomo)。

「西沢渓谷入口」のバス停から林道を25分で二俣のところに吊橋(渡った先に「西沢渓谷」の看板)がある。バス停から沢まではマップもあり、迷わない。看板の右から堰堤上に出たあたりで入渓。他パーティーも多い。

しばらく河原歩きし、鶏冠(とさか)谷の先あたりから左岸の廃道に入って山ノ神(小さい祠)へ。途中、数回の渡渉。わからなくなったら赤(ピンク)テープを探す。道は登山道にしては悪い。結構疲れる。ずっと巻き道を行く感じ。

○1 ホラの貝沢との出合では、東沢に下りて再び廃道へあがる(左岸巻き)。

○2 山ノ神にてみんなで祈願し、沢床におりて長い河原歩き。山ノ神にBP(ビバークポイント)はなかったように思う。

東、西のナメ沢、などでウォータースライダーして遊びまくる。きれいっす東沢さん…。

釜ノ沢出合いには標識あり。ここまで結構きちんと読図可能。乙女ノ沢と東のナメ沢間に1つ、釜ノ沢出合いに1つあるとされるBPはいずれも確認できず。

○3 魚止滝は左巻き。左壁を登ってブッシュに。登り口すぐ上の立ち木からPRを出す。

7mは下段直登、上部は左小巻き→PRでフィックスを張って下りる。右巻きの道もあったが、少し道が悪いと判断。

35mはフリー。

7m曲がり滝は右大巻き。滝よりちょっと手前の傾斜の緩い所からで、巻き途中に赤テープあり。左巻きは急で危険と判断。

両門まで1時間ほど。両門前右岸のテン場は狭く傾いており、56人テンはちょっときつかった。あと滝下なので寒い。しかし絶好のビューポイント。

食事では各自のお楽しみ炸裂。とうもろこし、豚ブロック、ビール、発泡酒、梅酒、エリンギオクラのしょうゆあぶり、鴨、そうめん、最高でした。

夜、外寝は寒いのでやめましょう。

 

2日目(「西俣」参照)

4時起床。5時ごろ発だが、まず森田と湯田に両門の左巻き偵察に行ってもらう。20分で帰還、左の樹林帯からガレルンゼを大巻きで出発。道は少々悪く、巻き下りる際には立ち木からシュリンゲを出して補助とする。

○2 2.5mは右から取り付き細かいバンド(棚状)づたいに登る。落ち口へのトラバースはスタンスをよく探すなどして慎重に。ロープは出せない。

○3 2mはうまい具合に左に朽ちた倒木がかかっており、それを渡る。おそらく来年はないので、右斜面トラバース(巻き気味に)、木の根をホールドとして利用することになるだろう。

○4 3mは右巻き。左直登、左壁巻きも可かもだが、右巻きが最も易しい。

○5、○6はいずれも左からで問題なし。○5と○6の間の河原(12付近?)にBPあり(たき火跡など)。両門前より広い。1日目両門に着いた時点で余裕があればここいらで泊まるのもいいかも。

枝沢あたり(正確には不明)で一度流れが途切れるが、偵察を前に出すと再度沢が出てくる。崩壊で沢が一部岩や土の下に潜ってしまっているらしい。

○7の二俣にはBPなし。右沢に入る。二俣目の前の滝は左から。

○11の3mはPR出して直登。フリーは困難か。続く3.5mは倒木からシュリンゲ出して超える。ふたつまとめて左巻き可か(踏み跡はあったが、少し急かも)。

○12あたりから倒木多数。これ以降、遡行図にはナメの記述がいくつかあるが、小滝っぽい様子で遡行図との同定がしづらい。27mらしき箇所は直登。

最後の25m3mに分かれている箇所はどちらも直登可。私は左(2段)を選択。どちらもシャワーを浴びることになる。

○13の多段10m曲がり滝も左から直登。

この滝の上からは倒木がもうそれはえらいことになっているので、右にうっすら見える踏み跡をたどって樹林帯の急登をツメることに決定。偵察に。残るメンバーは水をくむ。一応倒木を超えて沢筋に忠実にツメるときれいにミズシに出るらしいことをここに記す。こちらも偵察が必要かも。

ここからのツメが長い。序盤は踏み跡が薄いが、ある程度まで進める。で、途中から踏み跡がよくわからない、というか目の前に広がる樹林の間の茶土が全部踏み跡みたいな雰囲気をかもしだし始める。ここはコンパスで方角を合わせながら、根気強くツメていく。途中で20分ほど偵察を出して危険箇所に当たらないかチェックしつつ進む。ひたすらスカイラインを目指す。

ちなみにしばらく右(南方向)にトラバースしていくと、奥多摩や丹沢での沢トレのツメで見るようなガレルンゼがあるが、落石、滑落の恐れや引き返しにくいことを考慮してこちらには行かなかった(ただし25000分の1地形図を見ると崩壊地をツメていくのが最短のようだ)。上に述べた樹林帯は崩れにくい茶土で動きやすく安全だったため、こちらを選択した。

やっとの思いで尾根に乗るが、ここからミズシまでも地味に長い。尾根に乗った時点で登山靴に履き替えてもいいかも(ハーネスはそのまま)。ところどころ岩や木があるので小巻きしながらミズシへ。

ミズシにはきれいに出られる。ぼろい看板でミズシとあり。これ以降の登山道は狭いが快適。甲武信小屋は14時から受付。トイレ、水有料。キレイ。auは通じる(たぶんdocomoも)。

下山は長いっす。またかよ。下山終わり30分前くらいにauでタクシー会社にTEL、ジャンタクを呼ぶ。下山後は塩山駅前の食事処で。店は少ない。

 

CLコメント>

やっぱり2日で下りてしまいました。このプランは前夜発で塩山駅か西沢渓谷入口に泊まり、両門かそれ以降のBPで泊まり、翌日下山するように設計することを勧めます。当日発もできるけど、存分に遊ぶなら前夜発がベター。あと両門のあとは楽しさが少ないので、東俣遡行も大いに考えていいと思います。

山ノ神までは完全に修行、両門までは完全に遊び場(滑り台)、両門後は易しい沢トレといった様子。ザイルは基本使いません。PRはちょいちょい使います。

特徴としては、読図がしっかりできる、体力がいる(長い)、釜とナメがキレイという感じ。魚は見当たらず、釣りはできません。完全なエンターテイメントとして両門までで下降するのもありという説もありました(新歓的に)。

12年は体力、気力十分!楽しかった。





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