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2022年 山スキー 富士山双子山


富士山双子山・山スキー

日時 2022.2.6

山域 富士山

文責 辻

メンバー CL:中浜(W3)SL:(W1)、顧問:OB永井さん  辻は山小屋除き初山スキー

天気 およそ晴れ。双子山・兄ピークでは霧が濃く富士山火口付近は見えなかった。

   積雪は中浜先輩や永井さんの予想より少なかったが、雪はしまっていて山小屋で感じたような重さはなかった。

地図資料 次のサイトのルートを参考資料とした。 https://www.kojitusanso.jp/tozan-report/detail/?fm=9171 

コースタイム 県道152線・23号線合流地点付近(8:00)―双子山・兄(10:00)―双子山・妹―御殿場口新五合目駐車場―太郎坊―県道152線・23号線合流地点付近(12:30)

コース記録(写真のみ)(YAMAP)

 

詳細

辻の初山スキーということで、永井さんに連れていって頂く形で山行を実施した。中浜先輩には前日にお誘いすることになってしまったが、快く参加して頂けた。

 

アプローチ 朝6:00小平寮出発。OB永井さんの車に乗せて頂き、2時間ほどで麓の駐車スペースに到着。本来であればもう少し先の御殿場口駐車場付近まで車で行けたそうだが、封鎖されていたために県道合流地点からの出発となった。駐車スペースには他に2台ほど車があった。

双子山・兄ピークまで 積雪量が少なかったため、駐車場からはしばらくスキーを担いで林の中を歩く。永井さんと中浜先輩はH型にスキーを装着されていたが、辻はザックの横のバンドが一本ずつしか無かったため断念。雨蓋の間に挟むことになり、これはかなりバランスがとりづらく道中少々苦労することとなった。30分ほど歩くと林を抜け、双子山が見え始める。ここで十分な積雪量と判断し、スキーにシールを貼り装着した。辻はシール歩行が雪山に次いで二回目であったが、シール装着にはやはり手間取ってしまった。

 雪質の良し悪しはまだ経験不足で分からないが、先日の山小屋と比べると固く、雪の層も薄いため板の上を歩くような感覚であった。特にスキーを履いてすぐのうちは雪が剥げているところも多く、それを避けながら進むこととなる。ルートとしては参考資料と同様にしばらく双子山・妹の北側(進行方向右手)を進む。この道中から辻がトップに入り、中浜先輩の指摘・指導を受けながら歩行を行った。指導された点としては、斜面に垂直に立ち顎を上げること、稼いだ高度を無駄にしないこと、大地形を見ながらルートどりを行うことなどであった。また歩行中辻は早とちりして頻繁にジグザグのルートをとっていたが、お二人には笑われてしまった。中浜先輩曰く、真っ直ぐ歩けるうちは真っ直ぐ進んだ方が歩行量も少ないので楽だとのこと。

 しばらく進むと双子山・兄が見えてくるので、双子山中間のコルへと進む。このあたりから徐々に傾斜がきつくなってくる。コル付近から双子山・兄へと少し登ったあたりで、永井さんの指示でクトー(スキーアイゼン)を装着する。クトーを装着してからはピークまでノンストップで登る。永井さんからクトーは横滑りを防止するものとお聞きし、斜面に十分効かせることを意識するが、中々うまくいかない。辻はやはり恐怖心から腰が引けてしまい、体重がかからず何度も滑り落ちそうになった。またそれで甘いルートどりをしようとするとこれまた中浜先輩に指摘されたが、なんだかんだ必死でピークまで登った。

山頂 山頂付近は大きく岩場がはだけていた。中心にはピークの目印なのか石が積まれている。景色は広々としており、麓の湖から相模湾・駿河湾まで見えた。まさしく大パノラマ。麓には自衛隊の演習場が広がっており、おそらく演習のものと思われる爆音も聞こえる。また左手にはいつもお世話になっている丹沢山塊も見えた。

滑走 双子山・兄ピークからはまず中間のコルまで滑り、そこからシールを貼りなおして双子山・妹に登って、そこからまた北側の斜面を下ってゆく。ピーク直下は急斜面を下るが、初心者辻はここで足がすくんでしまう。中浜先輩に先導して頂き永井さんに背中を押されて渋々滑り始めるが、立て続けに転んだため結局コルまで下る頃には既にボロボロになってしまった。特に曲がり切らないうちに焦ってターンを切ろうとしたことでスピードが出すぎてしまったので、しっかりターンを決めきることを心掛けたい。

 コルから再度シールを装着するが、ここでも辻はやはり手間取る。ここから双子山・妹までは緩く、すぐにピークについた。やはりピーク付近ははだけているためしばらくスキーを担いだが、またすぐにシールを外して再度滑走。ここからは北側の谷に一度下り、さらに奥の開けた斜面に出た。この時点で御殿場口の駐車場が見えていたため、そこを目指して滑っていく。ここからしばらくの間は斜度もなくゲレンデスキーのように気持ちよく滑ることができた。この数分間がこの日は最も楽しい瞬間だったと思う。しばらくすると少しずつ雪が減っていくので、ここで再度谷地形に入る。雪の残っている間はそのままスキーで下ったが、駐車場が近づいたあたりで雪がほとんどなくなったのでまたスキーを担いで歩いて車へと向かった。帰りは駐車場から県道を歩いたが、まだ雪もあったためもう少し積もっていればここもスキーで下れたかもしれない。

 

反省・総評

反省点は当然多いが、それでも初山スキーとしてはかなり充実したものであったように思う。昨年の湯ノ丸山での惨状をお聞きしていただけに不安は大きかったが、まずはスキーが嫌いにならずにすんで内心ほっとした。

 反省点としては当然歩き方やルートどり、スキー技術であるが、この辺りはとにかく回数を積んでいく中で身に着けていきたい。特に帰りに中浜先輩に指摘されたように急斜面での滑降には慣れたりないので、もう少しゲレンデでも練習しておきたいところである。ひとまず今回はスキー技術にはお褒めの言葉も頂けたので、前向きにトライしていきたい。

 ルートについては、永井さん曰く部としてはレアなルートに連れていって頂いた。今回は積雪量に恵まれなかったが、景色もよくて開けた斜面で、またクトーの経験もできたということで初心者としてもとても充実したコースであったと感じる。帰りも山中湖に寄ったり、道志の温泉に連れていってくださったりと永井さんには大変楽しい時間を過ごさせて頂けた(当然お世話になっているのだから助手席で寝るなどご法度である)。その道中も含め、いつか自身の後輩を連れていきたいと思える充実した山行であった。




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