小草沢遡下降
文責 清野
実施日 9/12
メンバー CL中浜(W3) SL清野(W2) 医療若田(W2)
天気 曇り一時雨
地図 地形図「大山」 山と高原「丹沢」
電波 駐車場の時点でつながらない。街を出たあたりで在京連絡する。遅くとも三廻部病院あたりで在京連絡することを勧める。
コースタイム(時刻、休憩含む)
5:15駐車場-5:55-入渓-6:25 F2上-7:20 F3 4m上-8:10 3mCS上-8:20 F6下-9:00 F6上-9:30 F6下-10:05 4m円形ドーム状下-11:00 F3下-12:20 F2下—13:10 F1下-13:30二俣-14:05駐車場
対処
<入渓まで>
表丹沢県民の森駐車場に駐車。7台ほど駐車できる。
駐車場に入るのに来た道を左折するが、小草沢に行くには来た道を直進する。車の進入禁止のゲートを越える。途中にもいくつか車の進入禁止のゲートがある。
途中に正面・右・左後に道が分かれる十字路のようなところがある。鍋割の看板が向いている左後の道を進む。
二俣に来ると看板がある。ヒル対策用の塩が入ったプラスチックボックスも置いてある。二俣の右が小草尾根との部外記録がありそれに従ったが、途中で尾根道は終わり先に進めない。尾根終わりの手前から左手に見える沢に降りる。今回はここで沢装をつけた。下山時明るくなっていたのでわかったが、二俣を左に進むと沢を渡る木橋があり、その沢を進めば今回の入渓地点と恐らく合流するようだ。
しばらく進むと堰堤がある。左岸巻き道から登り堰堤を越えて本流に戻るが、ここが小草で難易度の高いポイントの一つ。はしごがあるわけではなく、慎重にクライムダウンする必要がある。普通に怖い。
勘七と小草の分岐 右が小草。少し進むとF1に至る。
<遡行>
・F1 二段5m
全員直登。右壁から登る。二段っぽくはない。普通に怖く難易度も高い。過去の記録によればPRを出す程度だった様だが、W1がいるなら普通に確保したほうがいいと感じた。支点についてだが、右岸左岸いずれの立木からとるにもそこに行くまでの斜面が結構危ない。リングボルトが一つあるのでそれが現実的かもしれない。
・F2 4m3m5m
4m3mは左壁を直登。5mは巻いた。3mはとりつきの釜の水深が深い。
・4mすだれ状 左岸巻き。直登でも行けるかもしれないが巻きで悪くなかったと思う。
・F34m
SLCLが直登し後続を確保。右壁水流中を登る。かなり濡れる。真ん中くらいでよい足場を探すのに苦労した。容易なクライミングではない。支点は左岸の立木。
・4m円形ドーム状・二条3m
まとめて左岸巻き。円形ドーム状直登は相当のクライミング力がないと無理だと思う。巻き道は少し崩れやすいので注意。二条3mは直登の予定であったが円形ドーム状からの巻きから二条に降りるのが少し大変そうだったので二つともまとめて巻いた。
・3m 直登。CLは巻いたのでどちらでも行ける。
・3mCS
SLが左壁を直登し、そこから落ち口へトラバース。その際対処通り左壁直上の残置スリングと落ち口地面の岩にかけたスリングを使ってFIXを張る。W1がいないならFIXはいらないと思ったしむしろFIXを張る作業の方がよっぽど危ない。左壁直上の残置とは別に右岸登ったところの立木に残置スリングがある。FIXを張るならそこを始点にし、左壁直上のスリングは中間地点としてFIXを張ることを意図されていたのかもしれないが、その二地点間のトラバースは危険度が高くやめた方がいいと思う。
・6m(F6)
W2とCLが左岸を登り、後続を確保。支点は左岸の立木。右壁を直登したが真ん中あたりで足場が見つからず踏み外してロープのお世話になった。右壁から登り始めて早めに左壁に移るのがよかったのかもしれないが、それはそれで難しそうであったので正直どのルートで行けばよかったのか未だにわからない。
<下降>
・6m
左岸立ち木支点の懸垂下降。確保の時と同じ立ち木。
・3mCS
FIXを張るのが危ないこととW2がクライムダウンできそうということから、先に降りてもらいルートどりを教えてもらう。終盤付近で右寄りに一度足場を見つけ、最後左に抜けるイメージでいくといい(←後ろ向きでクライムダウンしている向きから見ての右と左)。
・4m円形ドーム状・二条3m すべてまとめて左岸巻き。
・F3 4m
懸垂下降。支点はリングボルト1つ。バックアップとして適当な支点が他になく、SLは支点が壊れないことを祈っていやいや下降した。
・4mスダレ状 左岸巻き。倒木に気を付ける。
・F2 5m,3m,4m
3つまとめて懸垂下降。ロープ連結。支点は右正面の大きな立ち木。
4m下までのロープダウンは遠すぎて不可能と判断したので、まずは5m下分までロープダウン、残りは肩にかけて下降。3m上で改めて4m下までロープダウンしたが、倒木が多く多少木に引っかかるのは避けられないか。頑張って回収した。
立ち木の根元が複雑とのことで予定対処では捨て縄を使用することになっていたが、立ち木根本からやや上めの幹にロープを通すことで捨て縄を使わないでやってみる。5mを降りた時点でロープ回収の可否を確認して、回収不可なら登り返して捨て縄をおとなしく使うつもりだった。結果としては回収できることが確認できたので3m,4mの下降も続行する。SLは水流中を下ったが3mの深い釜にはまる。腰あたりまで水につかった。CLは右岸寄りからきれいに降りていたのでそのルートどりでもいいかもしれない。
・F1 二段5m
人口支点が二つあるとのことだったが、左岸にリングボルト一つしか見当たらない。落ち口への方向的にも強度的にも懸念を感じたが立ち木までの斜面も危ない。CLのアドバイスもありF1の上の釜、水流中の岩を支点として使うことを考える。ハンマーでたたいて強度を確認しても大丈夫そうだったので、この岩支点で懸垂下降。無事回収もできたがだいぶ力が要る。SL,W2のペアとCLが交代しながら回収した。
総括 全体的に普通に難しかった。部でよく行く沢とのことで高をくくっていた。特に最初の堰堤行きのクライムダウン、F1・F6のクライミング、堰堤帰りのクライミングが難しかった。一方でメンバー全員が登攀力があったこともあり遡行のCTはだいぶ早く済んだ。ただ、その割には下降のCTは遅めか。懸垂下降のロープのセットに時間がかかったかもしれない。今後行く人は判断よく、手際よく下降してもらいたい。