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2019年 湯の丸山山スキー


湯の丸山・スキーワンデリング
日時 2019.01.30
山域 上信国境・湯ノ丸山
文責 小川
メンバー CL:小川(3年)、SL:布勢(2年)、医療:(1年)、無職:葉玉(4年)  ※布勢は山スキー2回目、中浜は3回目
天気 当日は高気圧が列島を横断し快晴。前日吹雪(地元ガイド談)、3~4日前にも麓で30㎝程の降雪
雪の状態 やや湿り気の多い新雪の分厚い層。
地図資料 ニゴマン:嬬恋田代、『山スキー100山』
コースタイム
地蔵峠発(8:00)―0:50―鐘分岐(8:50)―0:40―湯ノ丸山山頂(9:30-10:05)―0:55―引き返しポイント※後述(11:00-11:25)―0:45―北峰(12:10-12:30)―1:25―台地上あずまや(13:55-14:05)―0:35―地蔵峠(14:40)GPSログ

詳細
アプローチ 先週の四阿山同様早朝3:30学校出発。平日この時間は高速が安定してすいている、車中泊装備が不要、等を考えたらこっちのスタイルの方が(前夜発と比べて)いいと思う。
地蔵峠は終盤は完全な雪道。駐車場は無料。トイレが併設されていて便利。
登山届 提出場所に予定していたリフトが時間前で人がおらず受け取ってもらえなかった?とかでSLが右往左往すること30分近く。結局在京にネット提出をお願いした。
①山頂まで 地蔵峠から湯ノ丸のコースはガイド本(『212』)にはスキー場右手の夏道沿いをとあるが、リフトトップ(△1847)まで登ると一旦コルまで下がらなければならない。今回はスキー場左手の林道を進み、キャンプ場付近で右折し一つ目のコルまで徐々に標高を稼いだ。かなり楽に登れるのでお勧め。登山道に突き当たったのちは鐘分岐までの広い稜線上を山頂目指して進む。途中あずまやと看板がある。鐘分岐からは本格的な登りになる。恐らく夏道上についていると思われるスノーシューのトレースをなぞった。割と急だったが結局一回もトレースを外れることなくシール登高だけで登り切ることができた。
②山頂 山頂から半径8mくらいは岩の露地。スキーを降りて数歩登るととんでもない絶景。期待値が低かった分、いい意味で裏切られました。山頂は西からの風がやや強し。
③滑走 鹿沢温泉へむけて滑るのが当初のルートだったが、角間山の南斜面がいいという情報が急遽手に入ったので、谷を滑らずにトラバースしつつ角間峠の下に出ることに
変更。北峰を巻きながら適当な斜面を見つけて降りる予定が行き過ぎて東北東尾根を越えてしまう。傾斜的には全く問題がなかったのだが北東斜面は1900m程度から下は森が濃く下への滑走に困難を極めた。頑張って樹林帯を突破するか、少々登り返して谷ルートに戻って滑ることも検討したが、布勢が新雪滑走にほとんど対応できておらず行動スピードを上げることは厳しかったこと、11時になっておりこのまま角間山を目指しても南斜面を滑って登り返すことは時間的に無理だったことなどから鹿沢方面、角間峠方面へ下ること断念し、湯ノ丸山北峰まで戻りそこから下山することにした。これ以降体力、精神の消耗が著しい布勢から代わってCLが全体の指揮をとった。
④北峰まで 北峰東北東尾根上を斜登高。最初中浜トップ、のち交替で小川トップで登る。1950あたりから木々がまばらになり雪崩の危険が出てくるためアバランチパスには注意。
⑤北峰から 山頂付近から最初の100mは疎林でどこを滑っても良い。滑走時の浮揚感とノートラックにつけた自パーティーのシュプールが気持ちいい。ルートとしては本峰とのコルから滑り出し、微妙な谷地形から右に抜けてできるだけ往路沿いの尾根斜面を滑るよう目指した。尾根を目指しトラバースすると割と苦労。またしても濃い森に阻まれる。なんとか抜け出て滑ったが、後で下から見る限りコルから谷を滑っても登り返すことなく下で合流できた模様。鐘分岐付近で往路と合流し、来た道沿いに滑って下山。行きの林道は帰りも◎。
コースタイムとしては迷走した上の網掛けになっている部分を除けば、実質山頂往復のルートと等しいので、そこの部分は参考になると思います。

反省・総評
 「こっち滑ったら行けるんじゃね」と割と軽い気持ちでルート選択してしまったために森に阻まれることになってしまった。頑張れば突破は出来なくはなかった(そして危険も少ない)だろうし、ルート集にないルートを見つける、作り出せるのも山スキーの醍醐味ではあるのだが、「ルート集に載ってないのにはそれなりの訳がある」ということは今後計画を考える上で改めて念頭に置かなければならないだろう。目指したことも失敗の内容もともにちゃちな事とはいえ、そもそも”オリジナル”を編み出すなど日の浅い自分たちにはおこがましいことだったのかもしれないと反省。また、個人山行ならまだしも、部の山行計画を変えてのルートミスだったのでその点は素直に計画者布勢君には申し訳なかった。
 今回はメンバーの力量不足も課題であった。雪の状態はかなり良かったが、そもそも新雪での滑走は重心の加減が難しく、しかも一度こけると復帰が面倒というスキー初級者には難しいコンデション。この時期の山スキーは春山よりもスキーの技量が求められるのではと個人的に思う。今回計画段階で湯ノ丸山頂往復と鹿沢温泉周回の2ルートを合体させていたが、布勢を見る限り計画通り鹿沢まで行っていたとしたらそれはそれで後が大変だったのではないか。3月に卒業生が中心になって春合宿を行う今年の場合確かにこの時期からBCを始めていないと1回生の経験を積み上げられないので仕方のない面はあるのだけれども、雪の状態はスキー初心者向けではないというジレンマをどう解消すればよいのか、悩みどころではある。
 湯ノ丸山について述べると全てシールで登れ、トレースがあれば1時間半で着けるため確かに初歩的な山。シール登高の良い練習にはなる。(その割にといったら失礼だが山頂にたった時の展望は大変素晴らしい。)滑走は上部はかなり楽しめる。特に北峰とのコルからの100mくらいは極上だった。山頂からの一連の斜面の傾斜的には初心者にはちょっと怖いかな程度(25ぐらいか)だが危険な崖などは一切ないため安心して滑れる。下部へ行くにつれ木々が疎なところと密なところとがモザイク状になっているため、その辺はあらかじめ下から観察して恰好ルートを検討しておかないと快適には滑れないというのには注意。基本的に上から見るとどの林を抜ければ疎林ツリーランか分からないので。なお、いちいち言うのも憚られるが当然ながらオープンバーンでは雪崩がかなり怖いのでその辺は常に注意すること。





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