Home / 2018 水根沢

2018 水根沢


文責:布勢
山域:奥多摩 多摩川水系 水根沢
遡行図「東京起点沢登りルート120」、25000分の1地形図「奥多摩湖」、山と高原地図「奥多摩」2018年版

日程:2018年6月23日(土)
目的:沢トレ
天気:曇天、下山直後に弱雨
メンバー:CL;小川(W3) SL;布勢(W2) 医療;宮本(W1) 無職;葉玉(W3) 無職;安部
(W3)

コースタイム
入渓点(06:35)-0:30-最初の滝(07:05)-0:05-マントルの滝(07:10)-0:35-F2二条上(07:45)-0:35-謎の釜ナメ滝下(08:20)-0:25-トイ状PR引っかかりの滝下(08:45)-0:55-トイ状云々上(09:50)-0:45-二段5+3上(10:35)-0:20-小屋の下(10:55)-0:30-半円の滝下(11:25)-0:35-半円の滝上(12:00)-0:10-脱渓(12:10)-0:30-水根バス停(12:45)
沢中;5:10    沢外;1:00     合計;6:10     

電波
sbはむかし道林道まで入る。docomoは沢中も入る。


1.5Lあれば十分であった。ネット資料にあるほど水は汚くなかった。

入渓まで
とりあえず、水根バス停まではバスで行く。どのバスに乗ればいいかはぱっと見わからないので、車掌に聞くのが早いと思う。
バス停を降りるてむかし道林道を登って行くと、所々よくわからない分岐があるが、沢に沿うように進めば良い。途中で入渓点は50m上流と書いてある看板があればあと少し。
入渓点は一見所有地のように見えるところを通り過ぎて到着する。勇気を出して進む。広いので沢装はここでつける。

対処
補足前提
今回は水が少ないと言う人もいれば多いと言う人もいたのでどっちかわからないが、ネット資料と見た感じはあまり変わらなかった。
途中で大パーティーと抜かしあうことになりコースタイムが大きく伸びたので、この記録を利用する際は等倍にして使うのはあまりオススメしない。

最初の滝
右壁から簡単に登れる。人口支点なし

CS3m マントルの滝
腰ぐらいまで浸かって取り付く。布勢が最初一人で登ろうとしたがいいホールドが見つからず葉玉さんに持ち上げてもらう力を使って一段目?を登る。
登ったのちに人口支点があるのでそこからPRを出すがあまり意味がなかった。ここを登るのは二人一組になって持ち上げる側と登る側に別れた方が良いと思う。(布勢は背が低かったので特にきつかった)
そこを登れば余裕で滝を越せる。布勢の中では一番難しかった滝。

2条CS3m
まず水に浸かりながら真ん中の大きな岩に取り付く。その後上まで登り、遡行者側から見て右側の水流へ水流を越えてトラバース。その後そのまま落ち口に向かう。
水流を越える際に少し危なかったのでPRを出したが人口支点がなく立木もないので仕方なく近くにある岩の巻きつけて使った。左の水流側から登るのはかなりきついと思う。

CS滝
ここで大パーティーに出会った。この滝の対処は左岸をへつってそのまま登れるが、W1には結構きつかったと思う。ギャラリーもいたので、焦っていた部分もあっただろう。
ここはゴルジュ内で立木もなく、人口支点もないのでとんがっていた岩を支点にしてPRを出した。時間があれば問題なく登れる。

その次の滝(本当にすぐ)
左壁を簡単に登れる。

さらに次の左岸側に岩が積み重なっている滝
岩が積み重なっている部分からも水流中からもいけるが水流中はかなりぬめって少し難しかった。布勢以外は岩が積み重なっている部分から登った。

深い釜のある滑滝
楽しい滝。
左岸側を回るようにして泳いで水流右側に取り付く。取り付いたらあとは自然と登れる。泳ぎの練習に良いと思う。
上側は滑滝なだけあってホールドが少ないので慎重に。

CSトイ状4m
ここはとても面白い滝である。登り方は左岸側に二つのクラック(長さ2m、幅20cm)があり、まず手前のクラックで体勢をを整えて、右足を奥のクラックに突っ込む。そして左腕で左壁を突っ張り、体を水流中から持ち上げてステミング体勢にしてそのまま登る。足だけでも登れるくらいフリクションが効くので、体勢を作るところまでが核心。特に釜が深いのでずっと水に浸かった状態になり、筋肉が固まってしまい焦った。
登った先には支点は全く取れないので、他のパーティーで確保している人はみんなボディビレイであった。
また登った先には休んだりたむろするところはなく2段5+3m滝が目の前にあるので、6人など比較的多い人数で行くときには注意すること。
さらに自分がロープを釜の底に引っ掛けてしまったこと・後続の大パーティーが結構な時間待っていたこともあり、我がパーティーの後続は巻くことになった。以降、小川CLがトップで巻いたことにより、小川CLの補筆を加えておく。
右岸巻き道は落ち葉の上に足跡明瞭。ゴルジュへは15mの垂壁懸垂下降で戻る。支点は大きめの岩に掛かった数本もの残置スリングに直接。セルフ用のフィックスロープも最上部には用意され、足場もテラスっぽくなっており手取り足取りなんともありがたいと思っていたら、支点が粗末で戸惑った。尤も岩自体はしっかりしているので不安な時は自分のスリングを供出するといいだろう。

2段5+3m滝
左岸を巻いて対処した。5mの左岸から巻くのだが確実なホールドがなく、W!には難しいだろう。5mを巻いたところに一つだけ人工支点があったので止むを得ず一つだけの支点を頼って後続を確保した。なお、W1がいないのなら別に確保する必要性はない。ここの巻きはスメアリングの良い体験場ともなると思うので積極的に利用しても良いと思う。
3m巻きは何の問題もない。登山道を歩ける人ならここは対処できる。

ウォータースライダーの滝
今回は綺麗に滑ることができた。気持ちいい。
実はこのすぐ先にある滝の釜が案外深くかつミニ滑滝なので登りにくかった。どうせ滑っても滑らなくてもある程度は濡れると思うので滑っておくのがベター。

第二ゴルジュ
いつの間にか終わっていた。ほぼ泳ぎとヘツリで対処。と言っても足がつくところがほとんどで無理やり泳いだ感がすごい。ワイワイしながら進める。

半円の滝
この沢のメインである。
まず半円の滝へのアプローチだが、手前に小さい滝があり微妙にむずい。左岸をへつって越えるのだが高くヘツリすぎるときついので低く行くのが良いと思う。滝に近づくにつれてホールドが少なくなるので注意。
そして半円の滝自体についてだがまずまあまあ深い(腰ぐらいだった)釜があり、そこを通って左壁に取り付く。その後体勢を整え水流から体を出す。次に右足を伸ばして右壁でツッパリ、ステミング体勢を作る。そこからはそのまま登るのだが途中滝が曲がるところがあり、水流中に足を突っ込むと持っていかれるので足の裏は意識して高い所に置くべき。また上部にいくにつれて右壁と左壁の間隔が広くなっていくのである程度まで登ったら滝床が平らになるのでそのまま足をおろして右岸に逃げる。自分は背が低いのでちょうどいい感じに足を開けたが、背が高い人だと十分に開けないかもしれない。ただ葉玉さんが登れているから問題ないだろうが。もしW1で背が高い人がいるのなら気をつける、程度で良いと思う。
また水量によって変化すると思うが落ちても問題ない。実際に中浜が二回落ちたが重傷を負うことはなかった。
確保についてだが、流れが非常に強いのでセルフブレーキが効かないようにして確保するべきである。支点については立木が豊富にあるので問題ない。
この滝上は広場のようになっており休むのにはちょうど良い。ここから脱渓する場合は一度微妙に深い釜を通るのでここでの沢装の解除はオススメしない。

ツメ
今回は半円の滝上から詰めた。木に白い印がつけてあるのですぐにわかる。そこの踏み跡を忠実になぞって登山道に出る。途中微妙な分岐がちらほらあるが、登山道がはっきりしている道なので、これだ!と確信できる道に出るまでは上に向かって進む。なんだかんだで5,6分ぐらいで登山道につくので全然きつくない。

帰りの登山道
歩きやすい。何の記憶もないくらい普通の道。ずっと沢の音が聞こえていたのでこの沢については本当にどこからでもエスケープできそう。



総評
楽しい沢であった。あまり気温が高いわけでなかったので結構寒かったが、それにも勝る楽しさであった。しかしながらやはりかなり有名な沢なので人でごった返していた。
ステミングの練習や、泳ぎ、ヘツリ、などにもちょうどよく、もう一度行きたい沢であった。あのマントルの滝は本当に一人で登るのは難しいと思うので協力のし合いが重要である。
半円の滝奥まで行きたいのならバスで行くのはあまり現実的ではないと思う。普通に駐車場があるのでそこでテント張ってもいいと思う。実際そうしてる人がいたし。







     RSS of this page