個人山行山スキー白馬岳 文責小川
〈概要〉 白馬岳大雪渓のピストン山行
〈日程〉 4/28前夜発日帰り
〈メンバー〉CL葉玉(4) SL小川(3) (本当はW2布勢も参加する予定だったが体調不良で不参加)
〈天候〉 快晴
〈装備〉 山スキー装備一式、パワーロープ。わかん、ギア類、テルモスは持っていかなかった。
〈記録〉
4/27㈮ 18:00 レンタカー借入
19:00 学校発
22:00 みどり湖PAにて車中泊
4/28㈯ 03:00 起床
03:30 出発
05:20 猿倉荘着
06:10 猿倉荘発
07:00 林道終点
07:30 白馬尻小屋付近二俣
12:30 白馬岳頂上宿舎
12:55 白馬山荘
13:40 滑走開始
15:10 猿倉荘着
〈詳細・評〉
本当は八方尾根からの唐松岳を計画していたが雪がないってことで行先変更。他の山域をあたったけれど今年は巻機も至仏も満足に滑れないってことで辿り着いた結論が白馬大雪渓。山スキーの経験高めるのが最優先だったからシール登高、滑走ができなきゃね。ところが、布勢まさかのダウンで就活生葉玉氏と二人で行くことに。。ま、練習必要なのは布勢だけじゃないしね。
猿倉駐車場で泊まる計画だったがETCの夜間割効かせるためにあえてのPA車中泊。プレマシー2人はさすがに贅沢だった。ちなみに割り引いて国立府中ー安曇野は3450円。意外とかからなかった。
猿倉の林道は4/26で開通していたためすんなり猿倉に到着。既に車は多かった。臨時の受付が登山口(林道)の前に出来ていてそこで登山届を出せる。
猿倉からはシートラの林道歩きを覚悟していたが雪が十分にありシールで進む。トレース以前に先行者、後続ともに豊富で迷うことはない。すぐに鑓温泉行の分岐もあったがトレースはあまりなくほとんどの人は大雪渓に向かっているようである。
林道終わってすぐに左からやや大きめの沢が2本入っているのだが1本目がデブリ&土砂で埋まっており、両岸もそこそこ切り立っていたので一旦板を外して渡渉(?)する。これを避けるためか林道から本流まで下り本流沿いを進んでいるパーティーもいた。ちなみに2本目の沢はきれいめで簡単に渡れた。
白馬尻小屋付近までくると大雪渓が見える。小屋は埋まっていて屋根の一部だけ上側から見えた。ここから主尾根に取りつく冒険家も1パーティー発見。大層な重装備。ここで2回目の休憩を取ったのだが葉玉さんが熱中症気味なことが発覚。他のパーティーと比してもそこまで速いペースではなかったが体温調整等の時間を設けなかった為もあるだろう。トップだった身として反省である。持っていたアクエリを半分渡したが葉玉氏も感動の効果があったらしく、医療セットに粉を入れているべきとの話になった。
大雪渓内は落石への注意以外取り立てて登りで注意することはない。景色はたいして変わらないのでやるべきことをやりつつ淡々と登るだけといった感じ。きつくなったところでシートラのアイゼン歩行に切り替える。切り替えポイントは多分自ずから分かる。なお、既に雪は緩んでおりストックを使用。
ずっと直線的だった雪渓も一番きつい登りを終えるとトラバースになり小屋が見えてくる。白馬山荘だとばかり思っていたが行ってみると実は頂上宿舎で12:30の時間を考えると絶望的。下山開始リミットは13:00だったのでこの時点でピークは無理だろうとなった。そこから30分弱で白馬山荘。途中大きなクレバスが入っており要注意。
リミットだった為頂上はやっぱり諦める。見えていたのに残念至極。わずか100m届かずというところか。後続は何ということなしに山頂に向かっていったが滑走力も考え素直に下山準備に入る。下山への影響という意味でも、葉玉さんはバテに加え足攣りそうとのことでリミット来ていなくても割と厳しかったかもしれない。あの葉玉さんがばてるなんて、就活恐るべしである。
いざ下山というときになってライチョウのつがいを発見。というか目の前までよちよち歩いてきた。まさかこんな簡単に見れるとは思っていなかったので小川大感激。
滑走はクレバス、クラック、登山者に注意して滑る。斜度は最大で40°くらいはあったんじゃなかろうか。もっとも重たいザラメでスピードは落ちるため案外楽しく滑れる。下部のデブリ帯に入るとコントロールが精いっぱい。疲れも溜まってきてかなり難儀した。デブリがない所はパラダイス。先行シュプールは多いがザラメだとあまり気にならない。豪快に大ターン決めてきた。
林道はスピードコントロールしながらのトラバースや緩い登り返しなどがあり春スキーの定番。意外とこのクロカンチックの林道滑走が好きだったりする。猿倉まで滑って15:10下山連絡。
〈総評〉
葉玉さんのバテもあるが、上級生二人で行ってもそこそこ苦労した上、山頂まで辿り着かなかった。メンバーのシール登高や基本的な滑走などスキーの技術面がある程度整っていないと厳しいであろう。加えて体力も要求されるため正直上級生二人で行って正解な感がある。あくまで自分にとってだが山スキー初級卒業のトライアル的山行だった。