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2018年 山スキーシッケイ沢


文責 小川
 
〈日程〉 3/18(日)日帰り
 
〈メンバー〉 CL永井さん、永井さんの山岳会つながりの方と2名、W3小川
 
〈天気〉 終日快晴
 
〈記録〉
前日までGALAでスキーをし、石内ユングパルナスで永井さんと合流。ここの仮眠パックは湯沢健康ランドより100円高い(2500円)が、本物の温泉に入れるという大きなメリットが。でも布団の質とかお茶のサービスの有無とか考えたら健ランに軍配が上がるかも。たいして山行と関係ないけど参考までに。。
4時起床。神立高原スキー場付近の除雪センターで他のメンバーと合流。ここの除雪センター、24時間そこそこ広めの待合室が解放されていてトイレも使えるので車アプローチの際のビバーク地に最適とのこと(by永井さん
今回はツアーのため入山口と下山口が異なるのだが、車アプローチなのにどうするのかと思っていたら、永井さんが車1台を下山ポイントである毛渡沢右岸の鉄道高架下駐車スペースにデポ。そして別の車に乗り込み入山口まで運んでもらった。パーティーに車複数台があるときならではのやり口である。学生にはちょっとできそうにないけど。
6:15 火打峠トンネル手前駐車スペース出発
7:40 入山(林道)。最初100mくらいは沢沿いに朝の締まった雪の上をトラバースしたため少し怖かった。
8:30 登高開始。登山道(夏道)を外れ尾根を登ることに。持っている人はスキークランポン装着。
10:40 平標から仙ノ倉への稜線上の一つ目のコル付近にあるベンチ着。平標の山頂は踏まずに50mほど下部で仙ノ倉方面にトラバースした。ここからはシートラーゲン。稜線上はクラストしていたので途中からアイゼンも装着。 
11:20 仙ノ倉岳山頂着。ここでシールを剥ぐ。
11:50 仙ノ倉山頂発
山頂から延びる北東面のオープンバーンを下るも雪が全く緩んでおらず急斜面アイスバーンという難コンディション。全員横滑りで対処した。斜度が一度緩みそこから本格的に滑走開始。そのままシッケイ沢に突入。右に右にと行くと一番大きなカール内を滑れる。デブリ等も確認されず比較的快適な滑走が出来た。流石に一度で全部滑り切れるような距離じゃないので途中何度も止まって息を整えた。ただし途中沢の両崖がせまり細くなるところや、支沢が入るところがあるのでそういったところでは立ち止まって休んだりはしない。沢は2度直角に折れ曲がっているが2回目のカーブを過ぎたあたりから雪が緩み快適なザラメに。傾斜もかなり緩くなる。毛渡沢出合を少し過ぎたところの中州で休憩に入る。太ももがもうパンパンである。
12:55 毛渡沢出合。
丁寧にトレースを辿って沢沿いを滑る。起伏がかなりあり登り返したりするのがめんどい。下れるときに思いっきり勢いをつけたいところだが木々が邪魔だったり急カーブがあったりしてあまり危険は冒さない方がいいだろう。沢沿いの急斜面トラバース、カニ歩き、横滑り、などもありスキーの操作技術をフル活用して進んだ感がある。群大ヒュッテ通過後は林道に。かなりの緩斜面だが歩くよりは速く進めただろう。
14:30 舗装道到着。ゴール!最後左岸で終わったため永井さんが単身右岸からデポ車を回収してきてくれた。
その後火打峠に戻って各自車に戻り、装備を解除しそのまま解散。
 
〈感想・総評〉
山スキーのクラシックルートとして有名でこの山行の4日前に東大スキー山岳部さんも実は行っていたそうである。シール登高、稜線上のシートラーゲン、シッケイ沢の豪快な滑走、沢沿いのクロカンチックな下山、と山スキーの要素をこれでもかと詰め込んだ黄金のルートだった。事故一発で死ぬような危険箇所は少なく、仙ノ倉からの眺めも良く、アプローチも便利なためルートとしての良さはかなりの高評価である。
とはいうものの現役のみで行く場合にはそれなりの練習が必要だろう。シール登高技術、基本的なアイゼンワーク、横滑りやトラバースといった基本的な滑走技術も身に着けていないと簡単に事故に至るであろう所は多かった。何より体力はこれほどの長距離を移動する上では最重要課題となるだろう。自分も登高時の疲れから満足に滑れなかったのは至極残念である。また沢を滑る以上雪崩への危機意識と知識も必要になるだろう。
今回は永井さん他山岳会の山スキーのベテランたちに引っ張っていただいたお陰で特に問題も起こらず完遂できたが現役だけで行く場合はそれなりの実力を身に着けてから臨んでほしいと思った。
最後に山行実施の1週間前に急遽参加させてもらえることになった上、全体的に足を引っ張ってしまったことは永井さんとSさん、Yさんに申し訳ないことをしたなと思う反面、このようなところにつれて行ってくれたことにただただ感謝です。本当にありがとうございました。




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