日程 2017/8/1-3 当日発2泊3日
※予定では、3泊4日で甲斐駒ケ岳に上り、北沢峠に下山する予定であったが、天候などの理由により計画を短縮した。
山域 南アルプス 尾白川黄蓮谷
文責 Hukins
目的 沢泊の経験 暑い時期に南アのスケールの大きい沢を楽しむ
メンバー CL:Hukins(W3) SL:安陪(W3) 天気:任(W1) 食当:布勢(W1)
参考遡行図 ネット資料 http://blogs.yahoo.co.jp/well_ksandw/12030834.html
参考地形図 「甲斐駒ケ岳」「長坂上条」
参考山と高原地図 「北岳・甲斐駒」2015年
部内記録はいくつかあるので参考にすること(2009年安井Pは鞍掛沢の位置が誤っているので注意)
コースタイム
1日目:竹宇駒ケ岳神社(16:32)―1:40―東屋(18:12)▲ 【計1:40】
2日目:東屋(4:37)―0:40―下降点(5:17)―(入渓)―1:38―鞍掛沢出合い(6:55-7:05)―1:55―CS上の滝上(9:00-10)―2:05―黄蓮谷出合い(11:15-25)―2:05―五条沢対岸BP(13:30頃)▲ 【計 約9:00】
3日目:千丈滝上(ツメ開始)(5:30)―2:30―ツメ終了(8:00)―移動・沢装解除(8:30)―4:15―温泉「尾白の湯」前(12:45) 【計7:15】
電波 東屋 au〇 Docomo〇 林道終点 au× Docomo〇 鞍掛沢出合い au× CS上の滝上 au× 黄蓮谷出合い au× Docomo△ 五丈沢対岸 au△ Docomo〇 ツメ終了点(五合目付近)au 〇
※計画書のとおり、Docomoは多くの場所で入ると思われる
水 東屋の水場は普通に使える 行程上は沢で水は枯れない
計画書提出場所 竹宇駒ケ岳神社駐車場(登山口)
対処
神社へ向かう道に表れる売店の反対側に日向山登山口へ向かう登山道がある。普通の急な登山道を50分ほど歩くと矢立石登山口に。途中いったん林道に出てまた登山道に戻る。
下降点まで:林道は落石と崩落に注意。明るければ問題ない。
下降点:林道の突き当りより左手下方へ。Fixロープが何本かあり。1本のロープが長いので、間隔をあけて降りるべき。かなり急。
3mナメ(最初の釜を持つ滝):右壁の濡れていないところを登る。
夫婦滝6m:右岸巻。巻き始め急な斜面にロープあり。その後は踏み跡をたどる
2ツ釜7m:右岸巻。夫婦滝の巻き道がいったん滝が見えるところからまた続いている感じ。(確か巻きの終わりに)ロープあり。
鞍掛沢出合い:すぐに梯子滝がある
梯子滝(多段10m):ワイヤーがかかっている。右岸巻。ルンゼから少し登り、トラバース。一か所足を大きく開いて越えなければならないところがあり、そこでは固定ロープでセルフをとった。ここのロープは2本あるが、二つとも古いので、使う場合は注意。
5m:左岸巻き。
多段(2段?)10m(遠見滝):左岸巻き。ルンゼを途中までのぼり、そこから滝の近くへ向かうルートをトラバース。そこからはロープがあるが、ここも、1本のロープが長いので、左落ちに注意して、きちんと間隔をあけること。
3m、4m(すだれ状6m):右岸巻、(不正確な記憶ではあるが、ロープがあった記憶があり)
大釜15m(12m):すだれ状の滝の巻き道からいったん窯を持つ大きな滝が見える。そこからまた右岸巻。一番明瞭な踏み跡をたどると、危険なトラバースとなりそうだったので、引き返して、少し上のところでトラバース。枝沢が入るあたりで、踏み跡に沿って下降した。最後、沢に出るところは、クライムダウンよりかは滑り台のように降りた方が安全。
CS後の滝:明らかなCS。CS前から左岸の滑る一枚岩を固定ロープを使って登る。そこから、巻き始め、樹林帯の中へ。途中ルンゼのようなところを越えるところだが、明らかなルートがなかった。上の方は危険であった。少し下りながら、越えていく。念のため、PRを出した。その後は踏み跡に沿って沢へ。噴水滝前のBPはここの樹林帯のことかと。泊まるスペースはありそう。動物の死骸があった。
噴水滝:左の水のないところを登る。滑るので注意
噴水滝上の滝(3m、6m)(8m):右岸巻。左のブッシュのところを歩く。ロープあり。巻き終わりで、固定されているトラロープがあったが、そこで降りず、さらに巻きを続けるべき。トラロープのある所は非常に滑り、危ない。
(※このあたりは記録・記憶が曖昧です 他も参照してみてください。5m多段滝ではないかもしれないが、対処に少し困った滝です↓)
(5m多段滝:右からとりつき、水流中もしくは左岸巻き。水流中は足場はあるが、流れがあるので注意。巻きといっても滝の見えるところで、乾いた岩を超える感じ。一枚岩になっているため、少し難しい。水流で苦戦していた任に通りかかった信州大山岳部さんがお助けひものようなものを出してくださった。が、ロープがなくても大丈夫なところではあるというのがCLの意見。)
その後はナメ滝が続く
3m+3m(6m)(三丈の滝):1段目は、対処では左を小さく巻くとなっていたが、右から巻いた。2段目は水流の左を直登。2段目は途中段差があり、CLはそこで水流を超え、登りやすい右壁を登ったが、水流を渡るのは危険なため、避けた方がよい。左の直登では、岩に括り付けて、PRを出した。
3m(二俣下の6m):左岸巻き。
黄蓮谷出合い:先ほどの滝から少し歩く。飽きてきたころにCSが二つあり。その後に出合い。少しふさがっている左へ行く
黄蓮谷側の右岸にはブルーシートがあり、ビバーク適地。
8m(黄蓮谷の最初の滝):左岸巻き。遡行図の「怖いトラバース」は小さく巻いた場合。ここは大高巻のつもりでしばらく行き、沢に下降するべき。
しばらく河原歩きが続く。大きな岩や倒木があって少し面倒。途中インゼルあり。
千丈ノ滝(4段50m):右岸巻き。巻き始めはわかりにくいが、右岸をまいていくと石碑があり、そのあたりからは踏み跡をたどる。五合目への踏み跡との分岐はよくわからなかったが、このタイミングで確認するのがベスト。
五丈滝(5m):千丈ノ滝の巻きから沢に出て、反対側(左岸)の踏み跡をたどる。ビバーク地としては、少し狭いが問題はない。焚火の後も2つほどあった。
ツメ:事前にコンパスで方角を合わせる。千丈ノ滝の巻き道から五丈沢の右岸を登っていく感じ。最初の方は、踏み跡がよくわからなかったが、五丈沢から離れすぎないようにして登った。踏み跡が見えてき、登っていくと岩屋があった。踏み跡をたどっていく。注意しないと見失うので慎重に。途中、踏み跡が大岩の前でいきなり消えるが、その上にも踏み跡はあるのでその岩を登る必要がある。2年前にここにあったテープは見つからなかった。大岩はCLが空身で登り、後続のザックを引き上げ、後続も空身で登った。踏み跡に沿って上っていくと後半はテープが何か所かあった。途中右手に白いザレ場へ行く道があるが、今回はそのまま小尾根上を登った。そこからしばらく、植物の中を歩くのでかなり濡れるが、踏み跡をたどっていけば問題ない。一番最後の方は、踏み跡がたくさんある樹林帯の登りだが、方角を意識しながら登ると、黒戸尾根登山道の五合目より少し下に出る。
下山:黒戸尾根。長い。疲れる。鎖場などは問題ないが、刃渡りなどは慎重に通ること。
その他
BPはCS後の滝の上、黄蓮谷出合い右岸、五丈沢対岸を確認した。
全体的に巻き終わりなど滑りやすいところは特に注意が必要。また、ロープは強度を確認してから使用すること。
雑感
当初は、1日目東屋まで、2日目黄蓮谷出合いまで、3日目七丈小屋まで、そして4日目北沢峠下山の予定だったが、天候などの理由で、今回のコースにした。今後行くパーティには甲斐駒を登り、北沢峠に下るという選択肢もありかと。
体調不良のメンバーもいて、当日にメンバーが変わったりしたが、よく頑張っていた。
CLは2年前にも行ったが、今回は途中泳いだり、水につかったりできて良かった。
残念な点は焚火に失敗してしまったことと甲斐駒ケ岳に登れなかったことである。焚火は、ゲルメタも使ったが、前日の雨で、乾いている枝がなく厳しかった。
アプローチは長坂駅からタクシーで駒ケ岳神社(3600円)にしたが、金銭的に余裕があり、時間を節約したい場合は、登山届をネットで提出し、矢立石登山口までタクシーも可能だろう。
温泉はネットで調べていたよりかは安かった。ベルガの公園の入り口から温泉までは少し歩く。
帰りは温泉の目の前にタクシーが止まってくれた。長坂駅のみどりの窓口が閉鎖したため、韮崎まで行った(約7500円)。