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2017年 初リー 本間沢


本間沢     文責  小川

 

〇日程  11/11(土)日帰り

山域  丹沢 早戸川水系本間沢 遡行

〇天気  曇りのち晴れ

〇目的  初リー、クライミング技術の底上げ、紅葉の裏丹沢

〇メンバー CL:小川(W2)、SL:葉玉(W3)、医療:尾原(W1)、顧問:永喜(W4

〇参考  参考遡行図『東京起点120ルート』

     参考地形図「青野原」、「大山」

     (CLのみ『山と高原地図 丹沢2016』)

〇本山行記録コースタイム

行動開始(07:00)----0:40----F1(4m4×10m)(07:40)-­---0:15----F2(5×7m)(07:55)----0:55----10×14m(08:50)----0:40----12×15m(トイ状大滝)(09:30)----1:15----12×15m(トイ状大滝)(10:45)----1:10----8m(Y字状滝)(11:55)----1:40----本間ノ頭(13:35)----本間ノ頭出発(14:10)----1:35----魚止め森の家(15:45)

 03:40 大学出発

 05:45 本間橋到着

 07:00 行動開始

 13:35 本間ノ頭

 14:10 本間ノ頭出発

 15:45 魚止め森の家

 16:50 本間橋出発

 18:50 大学到着

〇電波  早戸川林道:マス釣場手前まで入らず、沢中:確認せず、本間ノ頭:au soft docomo3社とも入らず

〇対処等

<登山届>通り道にある鳥屋の交番に登山ポストありとの情報で交番に寄ったがポストは見当たらなかったためデスクに置いて提出とした。暗い中田舎道を運転していてこの交番は急に立ち現れるため焦った。経由地設定はした方がいいです。

<早戸川林道>狭めの林道。本間の橋先の駐車スペースまで乗り入れた。閉鎖されている恐れがあるため実施前に一応問い合わせてみることを勧めます。 

<入渓>

魚止め森の家(以下「森の家」)の敷地内に侵入して(一応正面の門は締まっている)家の前まで進むと右手に階段を発見できる。ここから登山道に入る。なお、「森の家」の左手には離れにトイレ(水洗)がある。登山道は踏跡はあるが落ち葉で分かりにくかった。また、林業用の道の為赤テープが散在していてかなり迷いやすい。沢を一つ跨ぎ、「森の家」から230分は歩いたところで木に括り付けてある「←本間の頭」の看板を発見。ここから登山道を離れて沢に向かって進む。入渓点はさほど広くないため車か「森の家」で沢装をつけるといいと思う。

<遡行>

4m4×10mF1) 途中のナメっぽいところまでは問題ないが後段は悩みどころ。階段状左壁から巻けるとの対処表だったが意外と切り立った斜面で巻きは難しめに見えたので水線左の直登を選択。水線から左上に逃げる感じ。いきなり濡れて寒かった。

5×7mF2) 左岸巻き。水流中はシャワークライム必至だったため即決してしまった。

4×15mトイ状 こんな滝あったっけ。多分全く問題なかった。

連滝(2m,3m,4m) 1段目は直登。尾原が若干手間取ってその間シャワーを浴び続けた。。2段目3段目は左壁を直登。水線は極力避けて登れる。

石滝2m 水流中を直登し上部で左岸の涸れ沢っぽいところに入り岩を回り込む。問題なし。

小滝の連続 4×15m以降10×14mまで高さのある滝は全くなく長いことほとんど沢歩き。ここでの歩行スピードがリミットに影響しそうであると感じた。

二俣 二つ続くが一つ目は水がないし、二つ目も大きめの滝がはいってきているので迷うことはない。

10×14m 左壁を直登。岸壁の一番左側の部分から取りつき徐々に斜め右上水流方向に向かうように登った。尾原は若干苦戦したが一人で上まで登ることが出来た。やや高いが核心は下の方4m程度で上部は傾斜が緩くなっているのでW1が苦戦しても確保するまではないように思う。

大ゴルジュ前衛の滝 やや大きめのが二つ続くがツッパリを駆使して突破。2つ目は水流中を登ったがホールドがやや少なくW1には少し厳しかったかもしれない。お助けスリングを出して登らせた。

トイ状大滝(F9) 対処ではトップとW3一人が右岸巻きをして後続を確保して水流中を登らせる予定だったがそのひとつ前の滝で尾原が完全に濡れていたのと、水量がやや多めでシャワークライムが必至だったので大事をとって全員巻きとした。初リーということと時間も余っていたのでここの巻き道でCL小川確保をしてみる。確保支点は右岸の立ち木。右岸には水流落ち口付近にも手ごろな立ち木があり水流中の確保支点も困らなさそう。小川、ロープダウンに手間取る。傾斜が緩く途中でテラスや小尾根もあったため下まで投げきれない。結局途中まで登ってもらい確保をした。なお、後から監督永喜が巻道途中のテラスに残置ハーケン及び捨て縄二つを発見。巻きのテラス以降は緩いため、恐らく巻きで確保するにしても(する必要などそもそもないかもしれないが)テラスからで十分。

10m  トイ状大滝の右岸巻道(上部は涸れ沢の相を示す)からそのまま涸れ沢沿いに巻く。

3m  ゴルジュ内。右壁をヘツる。

3m  ゴルジュ内。両手両足でつっかえ棒みたいにして進むと面白い。

8m(逆Y字滝) 左岸巻き。落ち葉が多く斜面自体も容易に崩れたためこの巻き道で確保。沢が滝のところで直角に折れ曲がっているため左岸を最初直上するとそこから落ち口にトラバースしなければいけなくなる。確保は落ち口付近の立ち木を支点にしたがそれだとトラバース時にリスクがあるため出来れば手間はかかるが巻道開始地点直上の立ち木に中間支点を取り上部でフィックスを張ればなお良いだろう。

1070分岐 右を行く。数段にわたる滝が入っているため選択はさほど迷わない

ツメ>  水はかなり早い段階で消える。涸れてすぐに遡行図にない割と大きめの涸れ滝が表れて一瞬ビビる。がなんてことはない。大崩壊地を過ぎると分岐が紛らわしくなり注意が必要。今回は無名ノ頭と本間ノ頭の間の最低鞍部に詰め上げるルートをとったが最後50m以外は沢筋を歩けかなり楽に詰め上げられた方ではないか。

<本間ノ頭> ベンチとテーブルがあり沢装解除におあつらえ向け。木々の隙間から宮ケ瀬湖が望める。

<下山道> 序盤から赤テープ等目印が多く基本迷わないが、前半傾斜が緩くなったところで落ち葉のせいもあり一度道を見失う。中盤以降の鹿柵沿いの尾根道は傾斜がある上崩れやすく(アプローチシューズのつもりで)運動靴を持ってきてしまった尾原が大苦戦。アプローチシューズでも難しかったかもしれない。沢を一度跨いだ後の杉林も林業用テープに惑わされ何度か道を見失った

〇総評・感想

とかく登攀可能な小滝が多くW1の登攀訓練にはもってこいの沢という印象を受けた。核心のトイ状大滝と逆Y字の滝巻道で確保の練習もできるのでW2にとってもいい練習になる。ツメ上げも読図練習になるうえ、きちんとツメれば足元もそれほど悪くない。アプローチもよし、下山道もまあよし、さすがにこの時期なのでヒルもなし、と初リーには申し分のないよい沢であった。また落ち葉が非常に多く苦労した面もあったがそれはそれでなかなか楽しかった。

注意点としては早戸川林道がしょっちゅう閉鎖するらしいので管轄の県央地域県総合センターに事前に確認すべきこと。林道内はマス釣場手前まで電波が入らないため入渓連絡等は注意すること。簡単にロープを出しているといかんせん滝が多いので時間切れになりやすいこと。アプローチシューズはやめた方がいいこと。あと初リー全般に言える話、この時期は寒いのでズボンの下にタイツはいたり上は雨具のジャケットを着たりするといい、です。





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