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2015年 冬山 日光白根山


日程 12/26-27 前日発日帰り
山域 日光白根山 前白根山
目的 冬山経験の蓄積
メンバー CL 勝見(W4) SL 永喜(W2) 食当 小池(W3)  気象 葉玉(W1) 医療 知野(W4) 
コースタイム 
0日目 国立-車-JR日光駅前駐車場
1日目 駐車場-taxi-湯元温泉-1:00-スキー場上(日光白根登山口)-アイゼン装着休憩(20分)-2:20-外山コル(撤退)-0:50-1800m地点▲
2日目 1800m地点-雪上訓練-湯元温泉
参考地形図 「丸沼」「男体山」
部内資料 無し
危険箇所
湯元スキー場の入り口の看板の横に登山ポストがある。そこからスキー場の斜面を登っていく。地図上で北側のリフトをたどり、2つ目のリフトの一番上のリフト駅のすぐ側を直進し、笹薮を乗り上げた先が登山口。本来の登山道はおそらくもっと五色沢沿いを登っていくのだろうと思う。今回はスキー場が開いてなかったのでスキー場を登っていった。
登山口から外山コルまでの急登は途中残置ロープに頼って登り上げるところがあった。とにかく目印は豊富。コースどりは間違えたとしても迷わないだろう。道は雪と氷が混じっていたため滑りやすく、アイゼンをつけた。
積雪量は10~15cmぐらい、コルに近づくにつれて20~30cmぐらいになった。コルから先も樹林帯だったが、風は強い。
下っている最中にビバークポイントを探したが、目の前に広がる五色沢の中は沢筋と言う時点で論外。ただもの凄く白くて吸い込まれそうなかんかくに陥った。
結局急登を下っている最中に見つけた南側のスキーリフト上付近(1800m地点)にスタードーム(6~7人)を張った。登山道とは違う道?の踊り場みたいなところだったが、よく張ったなと思う。
とりあえずは寝られたが、整地をしてもひどいものだった。
気温は分らないが、AKUのアイガーを履いていて初めて足の感覚が無くなりヤバイと感じた。凍傷にはならなかったものの、この靴は厳冬期には厳しいと感じた。
徒然なるままに
1日目 湯元温泉は晴れ コルではガスっていはいたが道が見えなくなる程ではない。
今年は暖冬のせいで八ヶ岳に全く雪が無いということで、急遽日光白根に変更。小池と永喜が電車アプローチ不可ということで車に変更。日産レンタカーに6人乗りでバネットバンを予約したが、取りに行ってみると5人しか乗れないのに加えて、CDも聞けない。もう日産レンタカーにお世話になることはないだろう。5人乗りになった結果、顧問の相馬さんには外れてもらう。バネットバンの乗り心地は覚悟はしていたもののメンバーには応えた模様。バネットバンには6人乗りもあるらしいが、どうなんだろう?ちなみに積載量は問題なし。5人分の冬山装備を載せても後ろは余裕で見える。6人分になると後ろが少し見辛いかも。
相馬さんが外れたせいで、装備のやりとりが起こり、ペミカンを忘れる失態が起こってしまう。山中でワカンをはめようとしたところワカンが両方とも右用だったこともあり、もうグダグダである。
運転は無事だったが、その最中に小池が牡蠣に食あたりしたらしく、体調不良で先が思いやられる。JR日光駅近くの駐車場に車を停めて、そこから湯元温泉までは朝も早いので前日に予約したタクシーを使う。凍結しているかもしれないいろは坂を自ら車で行く勇気は無かった。JR日光駅から湯元温泉までタクシーで14040円。早朝の割り増し料金もあるだろうが非常に高くついた。だいたい1時間かかった。
菅沼側から登るとすると金精峠が12月末から通行止めになるので気をつけたほうが良い。
この山は公共交通機関を利用するのが良いだろう。東武鉄道が出してる特別切符を使えば国立から湯元温泉まで5000円ぐらいで往復できる。変にストレス(レンタカーに傷、凍結したいろは坂等々)抱えるぐらいならこっちのが安いしお勧め。ただし、時間に融通を利かせにくいという欠点はある。
ここまでアプローチ
ここから山行
山行を始める前に非常に悩ましかったのが天気だ。予報だと1日目の昼過ぎから里雪型から山雪型へ気圧配置が変化するということで、どこまで進むべきか否かの判断に困った。天狗平にテントを張ってしまえば、日光白根山を登頂する望みは絶たれ、前白根山までとなってしまう。五色避難小屋まで進めば2日目山中に閉じ込められてしまう恐れがある。3日目も山雪型が続くようなので天気の回復は絶望的。相馬さんと永喜と話し合った結果、前白根山を11:00到着することをリミットにすることに決定した。
結果、相馬さんが外れたことによりパーティーの実力の低下は著しく、前白根山までは行くことに決め、出発しようと思ったところ、早朝の皆の準備が遅れ、結局、日の出ギリギリ7:00に出発することになった。もうこの時点で筆者のモチベーションはダダ下がりである。外山コルに着いたところ小池が全く飲食をしていないこと、非常に調子が悪いことを主軸にコル以降にあるかもしれないラッセル、稜線近くでビバークすることを考え、筆者がいざというときに対応できるのかということを考え、それ以降進むことは断念した。おそらく最後にリーダーをとるであろう今回の山行で当初より妥協に妥協を重ねた目標ですら達成できないことを残念に思うし、相馬さんが居なくなるとここまでしか出来ないのかとふがいなくも思った。
雪の状態はやはり尾瀬の栃木側ということもあり、水分がすくないサラサラの雪だった。
天候判断は冬山において非常に難しい。きちんと勉強して実際に山に行って、グレーゾーンを無くしていってください。
最後に、冬山の計画書はあらゆる気象条件に対応できるように複数作っておくことを勧めます。低気圧は一概には言えませんが、西高東低の気圧配置の場合はどこに行けてどこに行くとしんどいかは簡単に分ります。常に流動的に対応することが大事です。計画を出すのが手間であれば、天候が悪く、無理と判断したらゲレンデスキーに行って、春のバックカントリーに備えるというのも一つの手だと思います。正直、うちの部はスキー中心でやっていくのが装備の量から考えて、一番賢いのではないでしょうか。滑れない人は12月や1月にスキースクールに行けばだいぶ違います。




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