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2015 個人山行 白毛門沢


日程 9/22 前夜泊日帰り
山域 利根川水系湯檜曽川東黒沢白毛門沢
文責 勝見真悟
目的 手頃な新しい沢の開拓/森の沢トップ養成
メンバー CL 勝見(W4) SL 森(W2) 医療 知野(W4)
コースタイム 土合駅-0:20-入渓地点-0:20-ハナゲノ滝下-0:15-白毛門沢出合-0:55-5m下-0:25-2段11m下-0:15-6m下-0:05-タラタラのセン(最初の5m滝の下)-0:30-タラタラのセン上(最後の15m滝上)
-0:15-大岩-0:40-1240m分岐-0:30-1375m(高度計計測)付近-1:00-白毛門山頂-2:10-白毛門登山口 合計7:40 沢中 5:10 沢外 2:30
参考遡行図 東京起点120ルート
参考地形図 「茂倉岳」
参考エアリア 「谷川岳 苗場山・武尊山」
部内資料 無し
対処
※今回の山行は上級生のみなので、1年生の安全を配慮した対処とはなっていません。その点を留意しながら読んでください。下降の対処の際は上信越の沢特有の雪で曲がってしまった立ち木が多いので支点はとれなくはないですが、丹沢、奥多摩よりはとりにくいです。念のため、お守りとしてハーケン、ハンマーは持って行ったほうが良いと思います。使えればナチュプロもどうぞ。今回下降の対処の基準としたタラタラのセン手前までは、立ち木が豊富であることを確認しています。
入渓地点まで
キャニオニングの店の右を通り、駐車場を通り過ぎると東黒沢にかかる橋があるので、それを渡り、道なりに進むと白毛門登山口がある。登山口を左に見ながら、踏みあとをたどると入渓地点
②ハナゲノ滝 20×70m 滝の左側をひたすら登る。ボルトが打ち込んであるところまで登ったら、そこから左へ落ち口への巻き道をたどる。フィックスロープあり。
ナメと淵が続くが、適当にへつって登れば問題なし
白毛門沢出合 白毛門沢に行くには左 東黒沢に行くには右 東黒沢からナルミズ沢を遡行するのは定番ルート
③5×10m どこからでも登れる
4×7mトイ状 右岸巻き 今年、長らく続いた悪天候のせいで、倒木やら枯れ木やらが多く、滝がふさがっており、直登ルートが分からなかった。パッと見、直登はできそう。
トイ小滝 問題無し。一カ所だけ少し難儀するものもあったが、左からでも右からでもフリーで登れた。基本的には階段状からトイ小滝まで、簡単な滝が連続する。
5m 水流中を登って、釜に入る手前から、右のナメスラブを這い上がり、クラック?を頼りに体を上げていく。巻き道は、左バンドから右岸に上がり、小さく右岸巻き。落ち口のクライムダウンが少し怖いか。
4×20m ほぼ一枚岩のナメなので、水流中や乾いたところから登る。
5×10mトイ 右のバンド状を上がっていく。確保ありなら、水流右の濡れているところから直登するのも楽しそう
上部トイ逆くの字ナメ 下部は左からでも右からでも。左のほうが簡単。上部は水流右
3m 問題無し
5×8m 水流右を登る。落ち口付近で水流中に逃げる
④2段11m 右壁を登る。落ち口近くになるとルートが二つに分かれるが、両方きちんと滝上に出る。右の方が簡単、左は高度感がある。トポには左岸巻きが書いてあるが、右岸巻きもできる。右岸巻きは入口にテープあり
⑤6m 左壁を登る 一カ所足場が微妙なところがあるが思い切りが大事
⑥タラタラのセン 最初の5mは水流左の壁を直登。次の7m下から右岸にある踏みあとをたどり、タラタラのセンを巻いた。高度を上げると、一つ目のルンゼをトラバースする。しばらく踏みあとをたどって高度を上げながら、右へトラバースする。すると二つ目のルンゼに突き当たったため、その二つ目のルンゼを少し登り、また適当な踏みあとをたどって右へトラバースしていくと、タラタラのセンの巻きが終了する。巻き終わりに黄色テープあり。
とにかくこの巻きで気を付けないといけないのは高度を上げすぎないこと。ルンゼは2つ通過すること。である
5m 左岸巻き 大きくく巻くと20×40m下部の滝も高巻ける。
⑦20×40m大ナメ滝 構造としては入口に小さい滝(5m滝から一緒に巻ける)があり、その上にナメが広がっている。入口の小さい滝は左岸巻き。巻くとナメ滝の下部に出る。そこから右を直上し、途中左へ移れる細かいバンドをたどっていく。ナメ滝を全巻きするなら左岸に巻き道がある。
大岩 ナメ滝を越えるとすぐに現れる。左と右が通れるが、右を通過する。左はうっそうとしていて歩きにくい
1180m分岐 左へ
6m 右からバンドをたどり、左水流中を直登
4m 問題無し
⑧ まず、1240m付近での分岐は右へ。歩いていくと、すぐにまた分岐が現れる。左が方角的に正しいんじゃないかと錯覚するが、ここも右へ。
8×10m 問題無し
この後はひたすら岩を登り続ける。1375m付近(高度計計測)で水が枯れるorまだ冷たいので、水を汲んでおくべき。遡行図にある最後の分岐?(水量比1:2)あたりである。遡行図にもある通り、ここは左に進路とる。
遠くから見えていたルンゼをひたすら詰めあがる。結構岩が立っているので恐い。岩を直上し、草付きになってもかなり明確な踏みあとがある。というか踏みあとをたどれないと非常に危ない。今回はうまくいき、白毛門山頂直下に出た。
下山 白毛門からの下山は道が結構悪いです。登山靴推奨
帰りは、水上駅近くのふれあい交流館で温泉につかる。550円。ここ近辺では一番安いと思う
さいごに
携帯電波ですが沢中でもsoftbankが要所要所で相当通じていました。白毛門山頂でもです。タラタラのセンの上とか、ツメの最中とか。白毛門沢出合とか。もしかすると、沢全体で通じるのかもしれません。
レベル的に上級生には良いトレーニングになります。最後のツメでの岩登りで相当体力を削られるので、1年生を連れていく場合は登攀が上手かったり、体力のある人を連れて行くほうが、時間のロスを気にしなくてよいかもしれません。ロープを全く出していない、上級生のみの条件で、8時間弱かかっているので、どれだけこの沢に、滝がかなりたくさんあるかがよく分かると思います。

9月末の谷川付近は、夜から早朝にかけて相当冷え込むので、前日泊する人は夏と同じノリでいると後悔します。筆者はツェルトにくるまって寝ていましたが、寒すぎてダウン、フリースを着込みました。また、土合駅の終電に間に合わず、水上駅からタクシーを使っていく人は、あらかじめタクシー会社に早いうちから連絡しといたほうが良いです。夜の9:30に連絡しても誰も電話に出ません。筆者は、2時間、真っ暗な中、水上駅から土合駅まで歩きました。





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