概要
台風3号(名称ヤギ)の影響で大常木谷遡行予定を変更し、増水しても大丈夫そうな逆川を選択した。
案の定水量は多く、何度も何度も腹〜胸まで浸かって滝を突破していった(もちろん簡単に巻ける)。
それでもたくさんの手応えある滝を掛け、どちらかというと登攀チックな沢である。HWVでいくのであればロープは必須だろう。
核心は⑤10m、大滝25mは行かなくとも遡行完了できるが、スケールの割に簡単に直登できる事に加えて、そこまで手間もかからないので是非いって見て欲しい。もちろん両方の大滝登攀にはクライミングの知識(ナチュプロやビレイなど)がある程度必要なので注意。
入渓:川乗橋BCからゲートを越えて川乗林道を進む。連日の雨のため沢の音が轟々と鳴り響いている。20分ぐらいたって川乗橋のクライミング壁を通り過ぎ、林道が左に90度曲がりカーブミラーが立っている所。踏み跡をたどれば入渓点に到着。
逆川出合の釜:水量が増えていきなり腰まで浸かって突破する。水流はそれほど強くない。
①ゴルジュ
3m+7m:水量が多く、登れなさそう。登るなら1段目は釜が浅いので左右どちらからでも取り付ける。2段目は水流の右だろう。右のザレ斜面を巻く。竹内だけ上部の立木から確保した。トラバースしていくとCS3mの上に出る。踏み跡もついており特に難しい所はない。
巨岩のゴーロ:木が鬱蒼と生茂り、ゴーロ帯って感じではない。結構長いので、遡行図だけしか見てないと油断する。
②ゴルジュ手前の枝沢5m滝:わかりやすい滝が左壁にかかっている。
②ゴルジュ
2m:概ね遡行図通りの対処で問題なし。
4m:胸まで釜に浸かって左壁から。残置のスリングが垂れ下がっているので、それをガンだよりで上がって行く。上部はスタンスに乏しいので焦らないように、別に難しくはない。巻きは確認していないが、結構切り立っていた。
③木橋:ボロボロ。先の道も悪いらしい。
オオダワ沢:右からオオダワ沢が入り、逆川は少し先で大きく左へ屈曲する。そのため、オオダワ沢出合からは逆川の先はまだ見えない。
2条3mとかの小滝群:特に問題なし。楽しく越える。
ワサビ田跡:石垣みたいなのが枝沢に幾つも幾つもかかっているのが見える。
④トイ状3段10m:下2段は余裕。最上段が1番落差もあり怖い。左側から少し登り、そこからツッパリで上がって行く。ホールド、スタンスは豊富。左岸落ち口にアンカーになる立木があり、そこから後続を確保した。
4m:水流の左側を登る。取り付きがちょっと高くていやらしい。佐藤以外は右岸を高巻いた。焦って落ち口へ降りず、少し奥から降りると楽に巻ける。
⑤10m:右の水流中を登る。上を向くと飛沫が顔を打ってとても登りずらい、といっても平水時は右は乾いているらしいが。下部は滑るとの事だったが、苔もほとんどついておらず、非常に快適に中程まで上がる。そこから壁がやや立って来る。中部に残置ハーケンが1つ見つかったが、仲井が引くと抜けたらしい……もう一箇所ピナクルにスリングをかけてランナーにする。ガバのホールドスタンスを繋いで垂壁を上がっていくのは非常に快適だが、リードの人は必ずホールドスタンスの安定性を確かめながら登っていくこと。左岸遠目の立木をアンカーに後続確保。目の前にウスバ林道の橋がかかっている。
8m:地味に嫌らしそうだったので大人しく右を巻く。容易。
⑥大滝25m:体感するスケールは⑤よりちょっと大きいぐらいな感じ。傾斜は結構寝ているし、ホールドスタンスも豊富。下段は水流右をシャワーを避けるように登り、上段は右のコーナーを快適に上がって行く。途中に残置ハーケン1つ発見、非常にいいが劣化しそう。残りのランナーは全てカムで取った。アンカーは右岸遠目の立木から支点を伸ばした。
⑦:⑥からほんの少し遡行して傾斜が緩くなった所から適当に上がると踏み跡発見。延々と踏み跡を辿るとドンピシャ隣の沢に降りた。隣の沢の下降はそこまで悪くないが、1度ザレ斜面下降の為に懸垂した。
ウスバ林道:津崎のお楽しみサイダーと佐藤のお楽しみココアが出る。この時点で時間がヤバかったのでかなり急ぎ足。序盤は整備が行き届いておらず崩壊している箇所がちらほら、特に問題はないが。