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2008年 春合宿 ニュージーランド③


【08春合宿 NewZealand Kepler Track ~NZ行ってきます。~Part2(文責:北原/竹川)】

※この記録は一橋大学ワンダーフォーゲル部(以下HWV)の部員が記録・作成したものです。主たる対象はHWVの後輩であり、レベルに関する表記などはHWV基準で書かれています。
また、記録対象が「自然」であるため、ここに書かれている記録通りの状態が永続することを保証するものではありません。



【11日(山行1日目)】文責:北原

初日。昨日聞いた天気予報は”heavy rain”だった。前日はいわんばかり太陽が照りつけていたのだが、やっぱりその日は朝から雨だった。時に強風も吹き、傘も役に立たない。

ユースからおよそ1時間ほど歩いたところから入山。初めのうちは草原と森林の間みたいな場所を歩くために、雨がもろにあたってちょっと不快だった。
が、森林にたどり着くと、意外と雨もかからず、快適に歩けた。雨にも関わらずぬかるみができるわけでもなく、さすが整備されているなという感じだろうか。
初めのうちは高度を上げるわけでもなかったし、きれいな景色が見られたわけでもなく、雨で湖畔もあまり見えなかった。しかし、trackのまわりには所々に苔がむしており(苔寺などの庭園にあるものに近い)とても幻想的だった。

それからだんだん高度をあげていくにつれ、CLの調子が悪くなり、どうしたことか失速。あとからわかったことだが、CLは800gのハムや大量のお菓子などレーションを張り切りすぎて、ただでさえ重たい荷物なのに。。。

それからゆっくり足を進めていくと、雨もやんで青空も見えだした。
それからすぐに森林限界を超え、湿原っぽいところに出た。たしかFragile Areaと書いてあった気がする。湿原の合間にまばらに見える池もなかなか赴き深い。
しかしそれ以上に360°に広がる景色が感慨深かった。写真で撮るも、うまく表現できない。4次元の空間を2次元の紙っぺらにしてしまうのだから仕方あるまい。

間もなく山小屋(Hut)についた。先客は10人ほどだろうか、それぞれ暖炉で濡れた行動着を乾かしたり、窓際で本を読んだり、コーヒーを飲んだり。なにか日本の山と違って時間がゆったりだった。写真で表現できないと感じたのもその時間の流れのせいだったのかもしれない。

【12日(山行2日目)】文責:北原

2日目。この日の行程は稜線歩きと下り。昨日とうって変わってとても気持ちのいい陽気。風もなく文句なしの快晴。すこし肌寒いが歩き出せばちょうどいい感じ。
途中Mt.Luxmoreのピークアタックをする。そこで、高野氏のお見送り「神風」はちまきや「ネコ耳」を装着し記念撮影。恥ずかしい…。

その後しばし稜線歩きをつづけ、再び森林へ。この下りは正直しんどかった。私が、下り嫌いな面もあるが、でもしんどい。

途中沢っぽいところもありみんなで髪を流す。超気持ちイイ。

なんやかんやしている間に2日目の行程は終了。次のHutに到着。
近くに川があるというので見に行くことに。川までは小屋からおよそ5分くらいだったかな。
澄んだ色したきれいな川で微妙に砂浜っぽくなってるところもあり、がっきーは寝そべる。私は魚でもいないかと探しに行く。安井さんは写真でも撮っていたのかな。そしてもう一人忘れてはならない人物が。

話は数分遡るが、我々が川に到着するとすぐに同い年くらいの女の子がやってきた。そしてサンダルになって、川に入って行くではないか。
向こう岸まで渡ろうという魂胆らしい。
私たちも「女の子なのによくやるなぁ。」なんて感心してたわけだけど、結局思い思いに寝そべったり、魚を見に行ったり、写真撮ったりしてたわけ。

ところが「忘れてはならないあの人」はいきなりズボンを脱ぎだし、川へ。その女の子の後を追っていく。その女の子も後ろから追われていることに気づいたのか、逃げる、逃げる。逃げる。

その後2人とも向こう岸まで渡り。。。ここで物語はおしまい。ここからはその「忘れてはならないあの人」へバトンパス。 

【13日(山行最終日)】文責:竹川

ケプラートラックでの最終日。この日はアイリスバーンハットからレインボーリーチまで、およそ6時間の道のりをむこうの長~い日が沈む前に踏破すればOKなかんじでしたが、この日宿泊予定だったふもとのティアナウという村はあまりの小ささから入山前に見飽きてしまっていて、16:00(たしか)発のバスに乗って観光の街クイーンズタウンまで行こうという話になりました。 

朝は素早く準備を済ませ、8時に出発、のはずだったんですが、T君(というと私しかいないんですが)がパスポートと財布がないとかほざいたためメンバー全員のザックをひっくり返すことに。本当にすみませんでした。「シュラフん中ちゃう?」といってくれた北原君、ありがとうございました。

15分タイムロスで8:15分にアイリスバーンハットを出発。

今日のコースはなだらかな傾斜を下っていく感じ。三日間のうちで一番気楽に行けるコースですね。天候も終日晴れだったんですが、前述の事情のためペースは半端なく、振り返ってみると一番へたれました。

はじめトップは北原が担当。小さな登り下りが連続する道を一定のペースでサクサク。さすが陸上部、ペースに関しては言うことなしでした。1時間で短い休憩を挟み、10:15にロッキーポイントに到着。簡易トイレがあるが、子バエの巣。あそこでは私でも尻を出す勇気は持てませんでした。ロッキーポイントからはトップを私が担当。トップ経験が少なかったため後ろを何度も確認しながらもなんとか12:15にモトゥラウハットに到着。ハットは山小屋というよりはペンションといったかんじで、目の前には白い砂浜と奇麗な湖が広がっていました。冷たい水にはじめは戸惑いながらも、結局全員服を脱ぎすてて湖で戯れました。冷たいながらも久々の水浴びで各々上機嫌でしたが、安井先輩に「仏の顔もサンドフライ」とまで言わしめたニュージー名物の虫に襲われたためすっかり萎えてしまいました。

約1時間モトゥラウハットで休んだのち、レインボーリーチまでの最後の道のりを西垣がトップを担当し、15:00に無事ケプラートラック踏破。全体を振り返ると、コースは難易度的に物足りなさを感じる人がいるかもしれないが、景色といいハットの快適さといい言うことなしです。 

その後バスにゆられてティアナウ到着。停滞を恐れて13、14日とホステルの予約をしていなかったためここで空きの確認をするが、翌日のクイーンズタウンのホステル以外に予約が取れず、結局クイーンズタウンに行くことを断念してティアナウで他の宿泊地をさがすはめに。ビバークまであるといった状況だったが、村の中心からいささか離れたティアナウホリデーパークに格安の空きが見つかり、宿泊することになりました。ほんとによかった。

部屋の前に日本の縁側のようなスペースがあり、そこにデッキチェアを並べてその夜は酒宴を開くことになりました。西垣のレーション残り(通称:鳥の餌)をつまみに加え、ビールとスパークリングワインを仕入れて下山を祝して乾杯。話した内容は買ってきたビールの不味さぐらいしか思い出せないけど楽しかったです。

急きょ確保した格安部屋にしては快適でした。村からの距離はちょっとしんどいものがありますがホステルの予約が取れなかったときはおススメです。




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