【7月山行 金峰~瑞牆縦走 記録 】
※この記録は一橋大学ワンダーフォーゲル部(以下HWV)の部員が記録・作成したものです。主たる対象はHWVの後輩であり、レベルに関する表記などはHWV基準で書かれています。
また、記録対象が「自然」であるため、ここに書かれている記録通りの状態が永続することを保証するものではありません。
メンバー:
CL 小幡(W4) SL 安井(W3) 装備 清水(W4)
気象 高野(W4)
新人 加藤 北原 竹川 西垣(W1)
日程・コース:
~▲小淵沢駅
▲~信濃川上駅~(バス)~川端下バス停~1:00~廻目平~1:00~砂防提~1:35~金峰山小屋~0:30~金峰山山頂~2:40~▲大日小屋 【6:45】
▲~0:45~富士見平小屋~2:30~瑞牆山頂~1:20~不動の滝~0:45~林道終点~1:30~瑞牆山荘 【6:50】
記録:
この山行の主題は例年でいう「新入生訓練合宿」なのだが、実は副題として、「テント二つ、食当2人という8人パーティーの大家族山行」という実験的なテーマを持っていた。
なので、その副題の観点から見た記録としていきます。
廻目平までの道は車道、しかも交通量が多く、車に何度も抜かれていくのは萎える。
砂防提の道は、道に石がごろごろしていて、あまり歩きやすい道ではないが、僕らの横を例えるならうすいカルピスのようなきれいな白い水が流れている沢沿いの道なので、さわやか~な気持ちになれる(編集部注:水は濁っていません。本当にきれいです)。
金峰山小屋までは延々と登り道。しかも、急登でもない、だる~い登り道なので、かなりつらかった。自分的にはここが一番きつかった(編集部注:何をもって「急登」とするいのかは人それぞれ。これは十分「急登」と感じた人もいたはず)。なのに、1年がテンポよく登っていくのは、安心を通り越して焦りすら感じた。
金峰山小屋には犬がいる。みんな犬が大好きです。
金峰山山頂までは森林限界を越え岩場みたいなとこを登っていく(編集部注:「岩場みたい」であって「岩場」ではない。「露岩帯」という感じか)。危険はあまりない。金峰山山頂では真船さんのお見送りでいただいたニッキ水、冷やしアメ等をいただく。飲めない飲み物は飲み物なのか?のどを通らないものを久しぶりに知りました。
ここからの下りは少し(10分くらい)巨岩帯になります。そして、それからのテン場までの道でこの山行の一番の番狂わせのタイムロスが生じました。実際エアリアのCTと比べていただければ、2倍くらいCTがかかっているのがわかるでしょう。危険箇所もなかったのに、大日岩がはるか彼方に感じられるくらい時間がかかった理由は、定かではありません。
大日小屋の水場は非常にきれい。避難小屋も無人のくせして、まあ許容範囲のきれいさ(編集部注:実際には、「避難小屋」ではなく「素泊まりのみ」の小屋)。このあたりを評価して、テン場代を払うことに。テン場には、テントは2張りが限界だと思う。他に誰も人がいなくてよかった(編集部注:実際には6人テンまでならあと二張はいける。場所を選べば2-3テンならもう少し張れる)。
テン場では思っていたよりずっとテンポよく飯やテントの準備ができた。1年生が自ら仕事を探してくれたおかげであろう。大人数での行動で一番、懸念していたことがスムーズに終わって一安心。そのせいか飲み会とか、テント越しのピロートークが盛り上がった。 テントには防音性が皆無です。テント内の会話にはご注意を。
富士見平小屋まではサクッと。
富士見平小屋の水場、テン場未確認。申し訳ない。ただトイレが別なくらい建物はしっかりしていたので、それ相応の水場とテン場があるでしょう。
伐採小屋跡で一度、渡渉するが、ここの渡渉は台風でもこない限り、靴がぬれるようなことにはならないようだ。このあとの瑞牆への登りは少し沢登りチックになってくる。実際中腹くらいまでは横を沢が流れているし、ところどころ別段危険はないが、ロープを使う岩場みたいなところがある。この道は体全体を使って登るので疲れはしないが、大人数ゆえにやはりロープ場の通過には時間がかかった。
瑞牆山頂ではさまざまなネガティブ予想を覆し、きれいな景色を拝めることができた。「いつぶりの山頂での晴れだろう」と思ってしまった自分の不幸さが悲しい。あとここでは竹川がすごくおもしろい雄たけびをしてくれた。ほんとドンマイ。
ここからの下りの道の選択がリーダー会議で話題になっていたのだが、結局もと来た道を引き返すのでなく、計画書通りに北側におりることに。実際に黒森から登ってきた人に聞いた話と、瑞牆への登り道が下降にはよくないのではないかという判断から、決定しました。事実これは正解だったと思います。道は荒れていてグズグズなところはあるもののどちらかといえば歩き易い膝にあまり負担がかからないコースであった。また不動の滝がきれいだった。なかなかこれクラスの規模のなめ滝はみることができない。思わずテンションがあがって尻を出す人がいたほど。ただ注意点としては途中に、渡渉がある。渡渉地点にはばりばりテープがあるので迷わないが、雨が強いときは要注意だろう。伐採小屋跡の渡渉のほうが安全である。
下りの道は意識的に少しとばしてみた。その結果、1日目の下りよりはCTに近くなった。だが規定のCTよりは少しオーバーしている。大人数ゆえに下りで時間がかかるのか、因果関係がわかり次第どこかで追記します。続報を待て。
文責 安井