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2007年 リープレ 大常木谷遡行竜喰谷下降


【07リープレ 大常木谷↑竜喰谷↓記録 】

※この記録は一橋大学ワンダーフォーゲル部(以下HWV)の部員が記録・作成したものです。主たる対象はHWVの後輩であり、レベルに関する表記などはHWV基準で書かれています。
また、記録対象が「自然」であるため、ここに書かれている記録通りの状態が永続することを保証するものではありません。

メンバー:
CL 安井(W3) SL 清水(W4) 食当 小幡(W4) 気象 真船(W4) 

1}一の瀬林道~0:35~大常木谷出合~1:10~(2)上~0:50~(3)千苦の滝上~1:20~モミジ沢出合~1:10~会所小屋跡▲[5:05]
2} ▲~1:30(大常木林道)~竜喰谷下降点~1:30~中の平沢出合い~1:50石楠花橋[4:50]

入渓 
林道沿いの入渓ポイントにはガードレールにピンクのテープが結んであります。 
そして入渓ポイント前の駐車スペースは二台ですが、他にも駐車スペースが山ほどあります。テントサイトにもあまり困らないでしょう。 
沢まで降りる道はやせ尾根をずっと尾根伝いに降りていくと懸垂もなしできれいに行きます。ただし、なかなかやせ尾根している道なので、少し慎重に行くべきとこです。 

一の瀬川下降 
2、3度、渡渉をしながら大常木の出合いまで下降します。難しいところはありませんが、水量があるので、へつりぎみに進むことになります。増水時は危険でしょう。 

(2)五間の滝 
トップは釜の右側を腰ぐらいまでつかりながらへつって、水流右をフリーで直登。後続は確保。確保支点は登り終わりにある3個の残置ハーケンからでているシュリンゲの束から。角度もいいし、滝下を見ながら確保できるのでやりやすい。 
水がドドドっと流れているので迫力があるが、近づいてみるにつれて、登るにつれてしょぼくなっていく。階段状なので足場を滑らせることに注意さえすれば問題ないだろう。 
確保は念のため。 

(3)千苦の滝 
滝の水しぶきがすごくて滝手前が霧みたいになっている。かなりの大迫力。 
対処は右巻き。まずは登り口のガレからちょっとした樹林帯に下流に向かってあがり、高度を15mくらいあげる。そうすれば、うすいトラバースルートがみえてくる。このトラバースルートが水平距離で50mくらいだろうか。どこからでも落ちたら死ぬ。でも、落ちない。前半の20mくらいは残置ロープがなかったので念のためフィックスロープを張る。木の根や草などを手がかりにもできるのでフィックスロープは必ずしも必要ではない。中盤の15mは残置のトラロープを使用。ロープは記録にも見られるように痛んでいる様子だったが、難しいルートではなかったのでお守りに程度考えて、セルフビレイをかけつつ通過した。後半は問題なし。 

(4)山女魚淵 
釜の右側から泳いでアタック。が、水流右側にある残置シュリンゲを目指して2~3mくらい泳ぐだけ。滝を登るのも残置シュリンゲに頼って登れば楽勝。 

(5)早川淵 
とにかく楽しい。泳ぎ対処の滝が2~3くらい連続します一度ぬれてしまえば、気分は押せ押せだから、テンションあがります。 
泳ぎで登れなくても、巻けるけど、ここはあえて泳ぎたい。巻き道は簡単ですけど、滑りやすい岩質は変わらないので、それだけ注意。 

(6)不動の滝 
問題ない、というか印象がない、さらに言えば記憶がない。とにかく巻いた。(SLより)左岸巻きでまったく問題ない。CLが「記憶がない」というのも当然なくらい問題なかった。 

(8)会所小屋跡 
いいテン場。右岸。トタンの屋根の残骸とかが目印。 
また(3)~(4)間や(6)過ぎたあたりにもちらほらテン場スペースがある。 

食事 
味噌煮込みうどんのつもりが、汁のない味噌バターパスタに。水がすすむ料理です。 

大常木林道 
会所小屋に至るまでの、右岸のガレ場に木の橋がかかっている。なので、そこから続いているふみ跡から登り始める。 
シナノキノタルまでは道は細く、道のすぐ左側は急斜面になっている。(3)の巻き道をところどころ彷彿とさせる。いくつもの谷をトラバースしていくが、常に踏ん張る右足がかなり疲れる。ここがこの沢の一番の核心といってもいい。精神的にも疲れる道なので、できる限り休めるところでは休むべきだろう。シナノキノタルまでは45分。シナノキノタルにはよくわからない数字の書いてある道標がある。 
シナノキノタルからは道の状態はまあまあ良くなる。そのかわりアップダウンが増える。 
とにかくタフな道なので、覚悟して望むように。林道といえど、雨天時の歩行は、地面がもろくなることから、慎重に検討すべきだと思います。 

竜喰谷下降 
中の平沢までは下降しやすい道といえる。それ以降は岩の滑りやすさとあいまってなかなかいやらしい感じで、個人的には好きではない。具体的な対処は、以下の通り。記述なしは遡行図通り。 
中の平沢上のm表示のない滝:笹束をうまく使い小さく右岸巻き。 
(2):右岸まき   (1):右岸まき 

リーコメ 
水量渓をあまり経験したことのない自分やPTにとっていい経験になったと思う。それに暑い中で泳いだり、水につかったりは楽しかった。ただリーダーとしてはまた行きたくないかなと思う。理由は、大常木林道、(3)、(5)の巻き道などのフォローできない危険箇所の印象が強く残ったからである。逆に危険な巻き道の歩き方の感覚を思い出すにはいい沢といえるかもしれないが… 

SL:とても良い沢だった。やはり自分は奥秩父が好きだと実感した。正直巻きもまったく怖くなかったし、まだまだ行きたい。特に釣具を忘れてしまったため、リベンジは必須だと思う。 
 大常木林道は、たしかに一年生を連れていれば時間はかかるだろうが、そこまで道として危ないとは思わない。




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