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2000 井戸沢・栂の沢~狼谷・荒沢谷


夏合宿東北P 3次プレ

山域:奥秩父 大洞川水系 井戸沢・栂の沢~狼谷・荒沢谷

CL・記録 中村貴之(商3・21)

SL 渋谷佳彦(社3・21)

   前野博史(経2・20)

   麦田延晶(商2・19)

   月瀬裕之(社1・21)

   小倉志保(経1・20)

7月28日(金)晴れ

車で荒沢橋のゲートまで。国立から渋谷を除く5人で。三峰口で渋谷を乗せ、6人ギュウギュウで。

前回、車で行った小室は着くのが随分遅くなったので今回は早めに。22時前には着いた。

所要時間は5時間位。テントを張り寝る。

7月29日(土)晴れ

荒沢橋▲―2時間―井戸沢出合~4時間10分~キンチヂミ下~2時間40分~栂の沢出合  【実働12時間15分 行動8時間50分 遡行6時間50分】

起 きると、車が4台に増えていた。皆、井戸沢に行くようだ。朝飯を食べ、5時に出発。しかし、しかし、途中で何を勘違いしたか下降点を過ぎたと引き返す。で も、実はまだ先で、1時間近く迷ってしまった。下降する道はあまりにはっきりしていて、何も考えなくても分かるでしょう。で、7時40分に惣小屋谷と井戸 沢の出合。アンド、入渓。キンチヂミまでは水に入るのを嫌がらなければ楽ちん。通らずには丁寧にトラロープが張ってあったり、残置があったりで人の多さを 感じさせる。もしやキンチヂミも大したことないのではないかという淡い期待が沸き起こる。が、キンチヂミはやはりキンチヂミだった。まず、最初の8mを右 岸から高巻くわけだが、これが結構高度感があって嫌な感じ。自分ひとりなら問題ないけど…。恐かったよ、他の人が登るのを見てるのが。だから、ロープをた らしまくり、本当に危険だと感じたところは確保っぽいことをした。で、登りきった後は懸垂下降。太い幹に無理してロープ掛けたが振られそうで恐い。結局、 少し細いかと感じたがシュリンゲがかかっていて、いかにも懸垂下降用の木から懸垂下降。でも、小倉はまだ懸垂下降になれていなく、右に左に振られて大変 だった。続く滝もなかなか難しい。残置がないと突破できないよ。悪場を抜ける最後の5mもいやらしい。腰上まで水につかり右から取り付く。ロープが張って あるので、それにそってトラバース。念のためそのロープにビレイをとって行く。ここで、空のハーケンがあったので始めて自分のシュリンゲを残置する。最後 は微妙な一歩で乗越す感じ。(少し似ていると感じるのは、『東京周辺の沢』に載っている、滝川本流ブドウ沢手前の滝の写真かな)ここで、小倉が足を滑ら す。ビレイをとっていなかったら下まで落ちて釜に落ちていたでしょう。ずぶぬれになりながらも突破。ここで何と4時を迎えようとしていたので、天気図をと る。時間も遅く、栂の沢入ってすぐに良いBPがあるか分からなかったので、栂の沢出合でテントを張ることに。

7月30日(日)晴れ

▲~6時間~稜線―30分―下降点~2時間10分~荒沢谷出合~3時間~大岩の淵を過ぎたところ▲【実働14時間25分 行動11時間40分 遡行11時間10分】

栂 の沢は明らかに支流という感じ。勾配は急だし、川幅も狭くなる。今日は何とか昨日の遅れを取り戻そうと早めの4:50に出発。滝自体はまったく困難なとこ ろはなかったように思う。念のため、20m幅広のナメ滝でザイルを出す。連爆帯の巻きも問題なし。最後の二俣以降は分岐を左・左・右の順で行く。つめはそ れなりにだるい。11時50分に稜線上に着く。休憩後、狼平まで登山道を歩く。適当なところで狼谷に向かって下降開始しようとする。この時点で13時。沢 を下降するとなると今日中に帰れないかも。SLは登山道での下山を主張したが、諸々の都合により、CL,2年は下降を主張。結局下降することに。ここで、 たまたま携帯が通じたため本部長に帰りが遅くなる旨を伝える。狼谷内は何もないが一回懸垂下降。なくても大丈夫。荒沢谷との出合にはテープやインクで記し がある。通らずでも巻き降りるときに懸垂。菅の平はかなり良いテンバ。それ以降はひたすら下っていたため、いまいち記憶になし。沢筋についている山道は一 部崩壊していて怖いところもあった。途中で日没(7時15分)。適当なところでテントを張り、ビバーク。明日がテスト最終日、レポート提出日であったため 皆泣く。

7月31日(月)晴れ

 ~25分~荒沢橋

実は皆、桂谷を過ぎていることに気がついておらず、橋までは2時間近くかかるのではないかと考えていた。で、4時50分発。しかし、30分近く歩くと突如として橋が現れる。あれっ?

何のことはない、実は昨日の時点で大岩の淵まで通過していたのだ。すぐに着替えて車を飛ばし大学へ。1限には間に合わなかったが2限には間に合った。

後日談

ちなみに、日曜に帰れなかったせいで失った単位の数は

CL8、SL12。

CLはレポートを書いていたにも拘らず家に帰ることができなかったためレポートを出せなかった。

さらに、車を大学の横にとめていたらレッカー移動され計3万近く取られた(涙)

《リーダーコメント》

沢について。

井戸沢…1年を連れて行くには厳しい。天候しだいでは上級生でも厳しいだろう。

栂の沢…問題となるほどの箇所はないが遡行価値が特別あるとも思えない。

狼谷・荒沢谷…下降には適している。

日程

今回の山行で沢を下降することが夏合宿の前提となっており、また時間のかかるプランであることは分かっていたので、日程に余裕のある夏休み中に行くべきであった。しかし、CLSLの個人的な事情によりテストの合間に無理をしていくことになり、余裕がなくなってしまった。結局これが裏目に出て遭対で問題になり、夏合宿のプランの縮小を余儀なくされた。

 無理をした中で、天候に恵まれたのは唯一の救いであった。

実働時間…テントを出発してテンバに着くまでの時間。休憩、遡行準備などすべての時間を含む。

行動時間…実際に歩いていた時間。遡行時間と登山道を歩いていた時間の合計。休憩は含まない。

遡行時間…沢を遡行した時間。休憩は含まない。

 




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