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谷川岳


2022/12/10,11
文責 清野
編成 CL清野W3 SL藤田W3 医療辻W3 天気長尾W2 食当大内W1 食当前川W1
天気 一日目:快晴 二日目:朝方(山頂付近)曇り、日中晴れ
地図 1/25000 「水上」

行程
一日目
4:00国立発
6:30谷川岳ロープウェイ駐車場 
道中雪はなく高速を軽快に飛ばしたからか、思ったより早く到着。結果的には5:00発でもよかったかもしれない。
到着して正面エントランス横、つまり二階の駐車場が解放されていたので駐車。ロープウェイが動くまで結構時間があるので車内で待機する。
しばらくすると管理人らしき人に「(まだ早いので)一度駐車場を閉めるが大丈夫か」と聞かれたが、もう車で移動することはないので受け入れてそのまま待機を続ける。
またしばらくすると「駐車場で料金を取る」ことを仕事にしているおじさんに「なぜこの時間に駐車しているのか」とねっとりとした言い回しによって退場を命じられる。
どうもこの時間は一階に停めないといけないらしい。さっきはそんなこと言われなかったのだが。もやもやしたまま移動して大人しく一階に停めなおす。
一階駐車場は車で前日入りしていたであろう登山客が、おのおのの車の横(本来は駐車スペースである)にテントをたてて寝ている。結構な人がそうしていてなかなかカオスだった。

9:30天神平
荷物の整理やアイゼン・ワカンの履き方を教えたりで意外と時間がかかった。8:30のロープウェイ開始に対して8:00を過ぎるとリフト券購入の列が結構長くなってきた。
天神平についたら雪訓開始。三年前の2019はロープウェイ出口に見えるリフトの奥の斜面で雪訓したが、今年は場所が空いていたのでリフト手前の斜面で行った。後半は隣で別の山岳会が雪訓を始めた。

11:20天神平発
計画通り11:00には訓練を中断して出発する。
今回は登山初心者もおなじみの通常の登山コース(天神平から出発して一番東の道)を行った。確か三年前はより左(西)側の急斜面尾根のコースを登っていた。
雪自体は40cmほど積もっていたものの、登山者が既に大勢通過したからか道がかなり明瞭にできていた。
登山道の雪かきがなされてたのかもしれないと感じるほどで、歩くに不自由は全くなかった。
おそらく、
・積雪が少ない/道が明瞭な場合は天神平から天神尾根の分岐までのトラバース道(東の登山道)
・積雪が多くトラバース道が狭い、踏み間違いが起きうる/吹雪いていて視界不良の場合は斜面尾根コース
を行くのが良いのだと思う。

12:10熊穴沢避難小屋
12:30リミットに間に合い計画を続行。確かポーランドからきた軽装の登山者に出会う。
ここでアイゼンを装着した。以降鎖がでている岩道が何度か現れるのが谷川岳だが、アイゼンのおかげで滑ることはない。

13:10天狗の留まり
ここまでの道中は我々が雪訓をしている間に山頂についたのであろう登山者が続々と下山してきており、すれ違うことになる。
少し驚いたのだが、谷川岳登山者は登りの登山者とすれ違いそうであっても果敢に下りてくる。すれ違いそうでちょっと様子を見ているとどんどん下りてくるものだからちょっと困った。
雪で道が狭くなっていることもあって、行けそうな場面では気を遣ってペースが急ぎ気味になってしまい、後続を消耗させてしまった。トップの難しさを改めて感じ、反省。
記録を見ている方は、登り優先の原則にのっとり、自分たちのペースを維持したまま超然とした心をもって、下りの登山者に向かっていってほしい。

14:10肩の小屋
ペースを落としてビバーク地に到着。解放されている小屋には宿泊者が5,6名ほどいたようだ。
小屋横に整地をし、キャンプ地とした。テント泊をした登山者は我々のほかにはいなかった。
夕日がとってもきれい。今年はいい写真がたくさん撮れる。
今回は天気も良く問題なかったものの、夜は風が強くてテントも音をたて、数回目が覚めた。悪天候・一定の強風が予想される場合はやはり熊穴沢避難小屋でのテン泊が望ましいのだろう。

二日目
7:00肩の小屋発
5:00起床だが二時間かかった。撤収がとても遅い。
ガスっていて景色は全く望めない。アイゼンを履いて出発。この日は一日アイゼンをつけていた。

7:35オキの耳
隊員のアイゼンが外れやすくなってしまい途中何度か直しながら進んだため時間がかかる。
二日目は天狗の留まりまでのコースタイムは参照されないのがよい
計画ではトマ~オキの耳間での雪庇の発達を懸念していたが、雪の積もりが相当でもなければ決して切り立つ稜線ではなく、進行方向を間違えずに進めば問題ない。

2019の雪訓ではリミットで断念した山頂を踏むことができた。
例のシーンのようにきれいな朝日は見れなかったものの、オキの耳での記念写真は本当に傑作であり、2023新歓で使われることになる。

肩の小屋で小休止中に明治山岳部に出会う。全部員である三名で登ってきていて、うち二人の四年生が一年生に対してかなり厳しく指導していた。
登山研を思い出す。これが部活動、リーダーズかくあるべき。じゃあ自分はどうだろうか。

9:15天狗の留まり
9:40熊穴沢避難小屋

10:30天神平
だんだん晴れてきて下山も難なく終える。三年前と違ってラッセルをすることもなかった。
あとは訓練で残っていた内容に取り組み、12:00前後には全行程を終えてロープウェイにのる。

冬山一回目にはとても良い天気で、時間にも余裕があり楽しい山行だったが、三年前は吹雪いているといってよい強風でつらかった思い出がある。
今回は天候が味方してくれたが、そういったときにも対応できるよう、雪訓前には道具の付け方使い方(手袋をしてそれができるかも含め)・体力の準備をしておく必要があるのは言うまでもない。
また、コロナウイルスによって途絶えていた雪訓であるが、その経験者が全員卒業してしまう前に復活させた点で今回の山行は意義があったと思う。
一方で、春山・夏山の登山研修了者がバランスよくいたコロナ以前と比べ、今回は夏山修了者が一人しかおらず、かつ部での雪山登山は三年ぶりという人間が指導をしたというのは望ましくはない。
来年度以降は春山の登山研を修了した隊員を編成のうえ訓練されることで、部の冬山の技術が底上げされてゆくことを願っている。



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