日時:2023/9/7
山域:鬼石沢 西丹沢畔が丸山 1級上
文責:長尾
目的:文責者がW3になれるかどうかの判定
メンバー:
CL:長尾(W2) SL:小野(W3) 医療:藤(W1) 無職:辻(W3)
天気:曇り、帰り際小雨
地図資料:25000分の1地形図「中川」、山と高原地図「丹沢2022」、とぽ図丹沢の谷200「鬼石沢」
電波:
ソフトバンク→権現山の周りと西丹沢大滝キャンプ場周辺は通じる ドコモ→通じるのは道路沿いのみ AU→通じるのは道路沿いのみ
コースタイム:
箒杉駐車場-0:17-大滝橋バス停-0:58-一軒家避難小屋-0:38-15m滝(F2)下-0:31-20m滝(F3)下-
-0:37-左から越える堰堤下-0:25-5m滝(F4)下-0:48-胎内潜りの巨石帯下-0:26-大岩が乗っている堰堤下-
-0:42-CS4m(難しいやつ)登り中-0:29-登山道(畔が丸山頂から5分ほど西に行った辺り)-0:46-
-大滝橋バス停まで4.5㎞の看板-0:29-一軒家避難小屋-0:49-大滝橋バス停-0:14-箒杉駐車場
合計:8:31
沢中:4:58
沢外:3:33 *休憩時間や装備の着脱時間、確保準備時間などを含む
コース記録:
詳細:
文責者の初リーダーであった。初リーダーの沢を決める際、文責者は車を運転したくなかったため、電車とバス
で行ける沢に拘り、最初気合をかけて作った奥多摩の小雲取谷と茂窪谷の計画書を部会に出したがコースタイムが12時間近くなり
いずれも却下されてしまった。その結果、車は他の人に運転してもらうということにして妥協し、丹沢の沢も
選択肢に入り、その中で3個上の世代でも使われていて評判の良かった鬼石沢を選んだ。
*印象に残っている沢なので記憶は確かだと思いますが、諸事情により記録を書くのが遅くなったということを言っておきます。
・入渓まで
箒杉駐車場に車を停めて、西方面つまり大滝橋バス停まで歩き、大滝橋バス停から見て北にある大滝沢林道
に入り、すぐ出てくるY字の分かれ道を北西の方に進み、道なりに行くと駐車スペースみたいな場所がある(ここまで普通の車
は入れなさそうであった)。そして、ゲートがあるので越えていき、西に道なりに進み、林道が北向きになってからU字に曲がって
南向きになる所から北向きに遊歩道があるのでそれを行く。遊歩道では川を3回またぐ。橋があったりして、登山靴でも
渡ることができた。途中にはますき嵐沢の看板がある。途中鎖場もあるが鎖の強度は問題なく、鎖を使って普通に登ることが
できた。そのまま歩いていくと一軒家避難小屋があり、そこで沢装備を付けた。
意外と入渓点まで長く感じた。
・15m滝(F2)
元々リードをして登ることにしていたが、右壁に案外足場があり、階段上になっている部分もあったため、皆ロープを出さずに
直登した。土部分を行ってもよいが岩の部分の方が登りやすそうであった。
・20m滝
取りつきを左からする予定であったが、思ったより足場が悪かったので、CLが下で確保したうえで辻が右からとりつきリード
で登った。その後、辻が上で確保をし、CLがヌンチャクを回収しつつ登り、残り2人も確保で登った。支点は滝の右上(川上側を向いている場合)にある立木を利用。
途中斜めで滑りやすい岩があり難しい登りであったが皆落ちずに登ることができた。斜めの部分を超えるとき、思い切って足
を大きく出して越えてしまうのが良いと思われた。右壁には残置ハーケンが4つあり、問題なく使えた。
・堰堤、5m滝
20m滝を越えるとしばらくは歩きで、その後出てくる堰堤は左から普通に越えた。堰堤後分岐があるが、水量の多い方を行けば基本問題ない。
そのあとの5m滝が意外と難しいものであった。最初CLが、滝の左の壁を利用しつつ左からとりつき、滝の真ん中あたりにあった細いホールド
をたどって右に移動し、沢靴を岩に効かせつつ細かいホールドをつかんで登った。少し怖かったがここを直登することができ
たのは良かった。その後、辻も直登した。藤はW1だったためCLが確保をした。支点は滝の左上(川上側を向いている場合)にある斜面上の立ち木
を利用した。最初滝から少し離れたところで支点を作ってしまい、辻に支点をパワーロープで延長することで登る人を見やすくなるように
と暗示された。これは初リーダーやり直しかと心配になったがその時にそのようなことを考えても無駄であると思い直し、確保に集中し、
それは滞りなく装置のセットから片付けまでできたと感じている。
この滝はホールドが細かく、沢靴を岩に効かせる必要があるということもあり、20m滝と並んでこの沢の核心であるなと感じた。
・胎内潜りの巨石帯
左からも越えられそうであったが、せっかくなので右側にあった胎内潜りの巨石帯の中に入って抜けた。
最初岩の隙間に入る。中は岩で人1人分くらいのスペースができていて、岩の上にでる穴の出口まで体感
2mくらいあった。穴から出る際は、両側にある岩に足を付けてつっぱるように体を上げ、穴の出口に
手をかけ、腕の力を使って体を押し上げて出る。腕立て伏せが役に立つ瞬間である。
4人とも普通に越えることができた。難しい場合は先に越えた者に腕を引いてもらうと良いと思われる。
・2段3m、3×10m、2段3×7m、大岩の乗った堰堤、小滝連続(2m、4m、2段5×8m、2段3m、2m岩、
チムニー状2m、2条3m)
特に問題なく越えることができた。大岩の乗った堰堤は左から越えた。ただ、途中分岐があり、右に行くのだが、本来の分岐
の1つ手前を本来の分岐と勘違いしてしまった(どちらも右に行けばよいのでそこまで影響はなかったが)。
・CS4m、CS2m、CS4m
1つめのCS4mは小さい滝であったが越えるのが難しかった。まずCLが、左側の岩にのって体を上げ、横にあった木に左足
をかけ、右足を右の壁にあった岩の隙間にはめ、ファルコの空前をイメージして滝上部の岩の隙間に頭を差し込み、それを
軸として体を押し上げて越えた。後続は、CLが滝上にある岩に体をはめて180mスリングを手で持って出し、それを利用して越えてきた。
SLはスリングを使わずに登ってきた記憶がある。この滝は滝上に良い支点がなかったのでこのようにした。
確かに難しい登攀で、巻き道も明確なものはなかったので難所ではあるが、そこまで高い滝ではないことから、1人何らかの方法で滝を越えられれば
後は滝上の岩に体をはめてスリングをだすという方法で後続が登りやすくなり、越えられると考えられる。1人目に関しては皆の肩などを足場にして登る(いわゆるショルダー)の
もありだと感じた。今回は補助なく直登できたのでとても嬉しく感じた。
そのあとのCS2m、CS4m2個目は皆普通に直登することができた。
・つめと下山
2つ目のCS4mを越えて沢沿いに進んでいくと、右側の草原に踏み跡が見えてくる。そこをたどるとすぐに
畔が丸山に続く登山道。つめはそこまで長くない。
畔が丸山には行かずに登山道をたどって大滝橋バス停まで下山し、箒杉駐車場に戻って帰宅した。
沢装備は畔が丸山に続く登山道の脇で解除した。特に問題はなかった。
畔が丸山に行っておいてもよかったかもしれないと少し後悔している。
水量が多い時は大滝橋バス停から一軒家避難小屋までの道で渡渉が必要になるかもしれない。今回は渡渉なしでいけた。
箒杉駐車場にトイレと手洗い水道があるが石鹸はなかったと思う。
まとめ:
とりあえず文責者はW3ということにさせていただきました。辻君、小野さん、監督ありがとうございました。
ただ、確保支点の際の装置の位置の問題と地図読みという明確な課題はあるのでW3として活動していくうえでさらに
改善していくということです。
沢については、入渓点まで多少時間がかかるという点を除けば、様々なタイプの滝があり倒木なども少なく
つめも短いので、楽しく沢の訓練ができるところであると感じました。
藤君は2回目くらいの沢であったと思いますが元気に登ってきていたので良かったです。