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沢合宿釜の沢


<文責>中浜

<日程>9/4~5 前日発一泊二日

<資料>25000分の1地形図「金峰山」 東京起点沢登りルート120 山と高原地図「甲武信ヶ岳」2018

<メンバー>CL小川W3 SL中浜W2 食当宮本W2 医療阿部W1 天気清野W1

<天気>一日目晴れのち雨 二日目くもり 二日目の水量多め

<コースタイム>一日目(5:30塩山タクシー事務所出発) 西沢渓谷入り口発6:08ー鶏冠谷出合6:50-ホラ貝のゴルジュ7:40-山の神出発8:55ー魚止めの滝下11:00-ビバーク地点12:00

二日目 ビバーク地点出発4:55-両門の滝上5:20-8m斜滝上5:40-1900m分岐7:00-ポンプ小屋(沢装解除)9:20-甲武信小屋10:00ー甲武信岳頂上10:15-甲武信小屋発11:00-得ちゃん新道分岐12:30-得ちゃん新道登山口15:00-西沢渓谷入り口15:30

<記録>

0日目 準備会後中央線で塩山駅へ。塩山タクシーの3階にある仮眠所を快く使わせてくださった。ジャンタクはあらかじめ予約しておいた。コンビニはかなり遠いので買っておこう。10:00頃就寝。

1日目 5:30出発して西沢渓谷入り口へ。大体7800円ほど。ゲートを越え少し行くと最後の文明的なトイレ、つえの貸し出し?もしてる。

ホラ貝のゴルジュまでは問題は特にないが、一か所ロープをがん頼りしないと降りられない地点があり、少々怖い。当然のことであるがロープと支点の状態をよく確認しておくこと。ホラ貝のゴルジュは大きく左岸から巻く。

山の神の祠の右を通り適度な砂浜で沢装着。

12m魚止めの滝は中浜が最初に登り、目の前の木からパワーロープを垂らし後続はゴボウ。つるつるだがホールドに両手を入れパワーで登る。このあたりから雨が降り始める。

千畳のナメは非常に期待していたビューポイントだが雨でそれどころじゃなかった。晴れてればきれいだなっていう感じであった。

6mと2段5mはまとめて右岸から巻く。残地もあり特に問題はなかったが、少々巻き道を探すのにてこずった。あまり上に行き過ぎないようにする。

両門の滝手前の1550m付近の敵地でビバークを決断。雨も止んで後の結果的には本来のビバーク地点1770m付近まで行けたが、難しい選択だったように思われる。ツェルトは離して一張りずつ2つ張れた。雨が止んだすきに巻きを集めて焚火を試みたが、再び大雨が降りうまくゆかずとん挫した。雨が強くなり、宮本と阿部がツェルト内で夕飯を作る形になった。浸水もひどく横の沢がすごい音を立てていたが19:00ごろ就寝。

2日目 3:00起床。宮本が眼鏡を探すのにてこずったこと、水を汲んでいなかったことが原因でお湯が沸いたのが15分遅れた。これはのちに糾弾される。4:30頃完全に撤収完了。明るくなるまで少々待った。水量はやはり多かったが遡行は可能であった。

両門の滝は左岸巻き。踏み後はしっかりしている。遊ぶ元気もないのでスルー。PRは出さなかった。

15×20mヤゲンの滝は左岸巻き。左岸というよりかは、二本沢が入ってる真ん中という表現が正しいかもしれない。落ち口が少々怖い。

8m斜滝は右岸巻きで問題なしお。

ゴーロが続くクソ道。河原歩きの練習にはもってこい。ビバーク適地に周辺は森を突っ切っていったほうが良い。沢は大きい岩が多く通るのに時間がかかりそうな印象。ただ読図はしっかりと行うこと。調子に乗って前進を続けるのではなく時々方角を合わせること。当然のことであるが。

1900m分岐の左から大きな滝が見えれば正解。それが20m×50mである。構造的には2段滝の様相。一段目は右岸から。一段目落ち口には残地があり左岸にわたれる。二段目は左岸から登る。どこを通ればいいのかを適切に判断するべき。個人的には左壁を登り、右壁を登るが表現的には正しいように思える。滝の規模が規模なので少々難しいところではある。二段目は左壁からも行けそうな雰囲気があるが、落ち口がツルツルなのでだめです。

ミズシ沢出合いからがこの沢の核心ともいえるので読図の確認をした。

30m×100mは木賊沢に入ってから越えるというイメージ。中央の巻き道を行く、赤テープは途中まである。その後本沢の左岸へ移って巻く。ここで注意点がある。最初の中央の巻き道で上に行き過ぎないことがまず一つ。次に木賊沢に入るまでの道が少々危ないこと。残地ロープもあるが、しっかりと前の人の作った足を壊さないことが一番優先するべきこと。草付きも頼りないので細心の注意を払てほしい。最後に自分がどこに行きたいのかしっかりとイメージすることが一番注意してほしいことである。中浜はこれをおろそかにし、巻き道の発見に遅れ後続を危険な地帯で待たせる結果となった。先をよく見れば木賊沢を渡った先に赤テープがある。それを見つけて通る道をイメージしてから前に述べた巻き道を行こう。この滝を越えればがれ場の先にポンプ小屋が見える。

ポンプ小屋は水が汲める最後の地点、すげえ出てる。ここで沢装を解除し小屋へ。

甲武信小屋から山頂へ。ガスっててよくない。なんで甲武信というのかは深田久弥の日本百名山を読もう。小川さんの一年生の頃の悲しいお話も聞いた。

下山道は雨の影響か滑りやすいところもある。宮本がいっぱい転んでた。2018年布勢さんが道を間違えかけた話があるがなんでそうなるかがよくわからないくらいにいい道でした。阿部が靴擦れを起こしペースダウン。もう少し早くにリーダーが異変に気付くべきであった。元気モリモリウイダーパワーで乗り切った。

<総評>

今回のポイントは雨との闘いと読図ではないかと思われる。一年生は”不幸にも”雨天のテント泊を経験していなかったので良い機会であったろう。二人ともシュラフを防水しておいてよかったね。読図は普段の沢から上級生と一年生が互いにコミュニケーションをとるように心掛けてほしいと感じた。沢合宿は他の部活でいう大きな大会である。総合力が試されるのでこういう基本的なところをおろそかにしてほしくない。実際に一年生が読めていないことが途中で判明した。卑見では上級生が途中途中でしっかりどこにいるのか聞くのが一番良いのかと思う。反省会では述べなかったが一年生はときどき地図を「見ている」。だが「見ている」だけなのだ。どこにいるかはおそらく把握していないであろう。筆者は自力で勉強しなんとか把握できるくらいには伸ばせた。ただ普段から上級生からもう少しアクションを起こしてもよいのではないかと思う。我が部はこの気概が欠けているように思われる。




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