小川谷・犬麦谷


夏合宿リープレ 奥多摩 小川谷・犬麦谷 山行記録

2000年7月15() 前夜発日帰り 曇り

CL鈴木陸夫 SL椎谷恵 松島岳人

奥多摩駅6:00東日原バス停6:307:00日原鍾乳洞-7:45小川谷林道途中7:558:20出合8:509:40入渓予定地点9:5510:40②下辺り10:5511:2010mCS滝下11:3512:05ツメ二俣12:1012:35山道13:0515:15日原鍾乳洞    [所要時間6時間45分 遡行時間2時間55]

 今年の夏合宿の始まりなわけで、ぜひともいい形で翌日の水根沢につなげたいところ。3人と言うメンバー構成はちょっぴりさみしいのは否めないが、来るべき夏を思って気合を入れて行く。

 一応前夜発だったのだが、タクシーの運ちゃんにたずねたところ、なんと朝6時まで鍾乳洞までの道が通行止めとのこと。しょうがないので今夜はバス待合所で一夜を明かし、翌朝バスで東日原まで行くことに。

 東日 原から歩き始めるが、犬麦谷は、きわめて遠い。途中目に入るカロー川谷、滝上谷の入渓点に、何度心を奪われかけたことか…。何はともあれ出合に到着。しか し実は、入渓予定はここではなく、さらに奥まで歩いて駐車スペースで折り返し、もっと上で再び谷と出会う地点まで行く予定だった。が、とてもそこまで歩く 気力なく、ここから入渓する欲求に駆られる。遡行図を見ても堰堤以外に目立った滝はなく、『東京付近の沢』ではここから入っていること等を勘案し、いそい そと入渓準備を始める一行。遭対委員の皆さん、ごめんなさい。

 しかしここから入渓して本当によかった。1つは、とばす予定だった部分が意外にも楽しい要素がつまっていたため。もう1つは、順調に行きすぎて非常に短い時間で遡行を終えてしまったためである。入渓予定点までにあるいくつかの滝は、特別難しいわけではないが、全部登れて非常に楽しい。

 大栗窪を右に確認して本流を進むと道と出合う。一休みしたあと、遡行開始直後に15m滝と、奥多摩最大の滝であるタツマの大滝のお目見えだ。タツマは思ったほど大きくないが、まっすぐに落ちていて非常に美しい。右から大きく巻く途中に、正面から拝むことができる。巻き道は明瞭で、テープもついている。

 小滝をいくつか越えると、両岸が迫ってきて、モリノ窪瀑流帯に入ってゆく。中にある滝も難なく越えてゆくと、先日事故のあった15mにさしかかる。その余韻なのか、色鮮やかなシュリンゲがいくつもぶら下がっている。左右どちらも巻けると書いてあるが、右がよいと思う。これもあっさり。再び両岸が迫ってくるが、水が心持ち少なめに。

 ここでアクシデント発生。10mCS手前の小さな滝で、岳人が滑落。足から普通に着地したので怪我も何もないが、普通に巻けるところを力で上がろうとして失敗したというかんじ。本人もあまり経験のないことで、結構ショックを受けたようなので、しばらく休む。ま、怪我がなくて何より。

 10mCSは当初の予定では登るつもりだったが、結局あっさり巻く。つめはすぐに支尾根に上がって、そこからちょっとした藪こぎ。前の人の跡がついていて、こんなに快適な藪こぎはない。

 下山は再びだるい道だが、遡行時間がなんとコースタイムを切っていたので、時間に十分な余裕。上級生のみのパーティーは、本当に速い。

 

リーダーコメント

 岳人は精神的ショックをしばらく引きずっていたようだったが、本当に怪我がなくて何よりだった。沢は恐い、ということを改めて認識できる機会という意味では、収穫としてもいいと思う。

 上級生のみというパーティー構成が大きいが、今回は非常に順調に行き、コースタイムを縮めてしまった。あまりにもあっさりしすぎていて、普通ならリープレとして十分であったかは疑問だが、今年のこのパーティーに限定して言うならば、上級生3人は、4月からずっと同じパーティーを経験しており、今後予定している沢のレベル・内容を考えてみても、問題はないと思う。とりあえずは順調なスタートが切れて何より、というところ。




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